小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

【サラリーマン相談室】入社して15年経つのにいまだに下っ端の雑用係。転職したほうがいいですか?

2018.05.10

コピー

【サラリーマン相談室】入社して15年経つのにいまだに下っ端の雑用係。転職したほうがいいですか?

——営繕係休憩室。それは、あなたの会社の中にある秘密の扉。会社の中で、あなた以外は誰も知らない秘密の部屋。悩んだら、いつでもおいで。悩みがなくても、遊びにおいで。さぁ、今日もひとりのサラリーマンがその扉のノブに、そっと手を伸ばしたようです。

【今週のサラリーマン相談】

入社して15年たちますが、私よりも下の後輩社員が配属されません。役職は副課長になったのに部署で一番の年少者なので、会議室の手配や弁当の注文、企画書のコピーなど雑用は全部私がやっています。大学の同級生はみんな、部下を何人も抱えているので、妻にもこの「万年下っ端」の恥ずかしい状況を話せていません。もっとやり甲斐がある会社に転職するべきでしょうか?
サラリーマン細山(入社15年目、39歳、出版社、東京都)

イラスト

営繕のみつさん(以下、みつさん)「えーっと結論は、威張りたいってことでいいんだよね?」

サラリーマン細山(以下、細山)「いや、誰もそんなこと言っていません。下に後輩がこないので、雑用をする人がいなくて困っているという相談です」

みつさん「だから、威張りたいんでしょ、結局は。だってコピーするの、嫌いなの?」

細山「嫌いではないです」

みつさん「じゃあ、いいじゃん。嫌いじゃない仕事をたくさんやれてるんだから。コピー取りに、弁当の注文、会議室の予約。楽チンな仕事ばっかりじゃん。そんな恵まれた環境が嫌ってことは、やっぱりただ威張りたいってことでしょ?」

細山「いや、雑用は嫌いじゃないですけど、もうすぐ40歳なんだから、もっとやり甲斐がいのある仕事をしたいのです」

みつさんやり甲斐なんて、自分で自分の仕事を肯定するためのただの言い訳なんだよ。だから、今ある仕事にやり甲斐を感じられない人は、結局どんな仕事に移ったってやり甲斐を見いだせないだろう」

細山「目の前の仕事に、やり甲斐を見いだせと? コピー取りにやり甲斐なんて見いだせないでしょ。価値がない」

みつさん「そうかな。

 とある老舗の料亭に、高卒で入った人がいる。彼は20年間ずーっと料理を作らせてもらえなかった。包丁を握らせてもらえなかった。鍋さえ触らせてもらえなかった。来る日も来る日も、ただお米をとぐことだけが彼に許された唯一の仕事。

 もう耐えられなくなったある日、料理長に言ったんだ。もっとやり甲斐がある仕事をやらせてほしいと」

細山「その彼の気持ち、とってもよくわかります。コピー取りなんて15年もやり続ける仕事じゃない」

みつさん「怒り心頭の彼に、料理長はやさしく言った。やり甲斐がある仕事ってのは何か? と。高卒の彼はすぐに答えた。『この料亭で一番重要な仕事がしたい!』と。

 すると、料理長はこう言ったんだ。ここは日本料理店だ。この料亭で一番重要なのはお米の味だよ。今、君よりも上手にお米を炊ける料理人は、私を含めてもここにはいない。君にほかの仕事に移られたら、本気で困るんだけど? って。

 本人がやり甲斐を感じていなかっただけで、実は一番重要な仕事をもうやらされていたんだよ」

細山「っう……。な、何かいい話じゃないですか。そうか、この俺がやっているこのコピーも……、コピーも……。

 いや、騙されるところだった! やっぱり会社でコピーが一番重要な仕事なはずがない!! もっと、やり甲斐がある仕事がしたいんです!」

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。