東京スカイツリーの開業以降、注目が集まっている東京の下町。台東区浅草などで昔から飲まれている〝東京生まれ〟のお酒を求めて、下町を散策する人も増えている。まず訪れたいのは、浅草の『神谷バー』。ここを代表するお酒といえば、創業者・神谷傳兵衛が作った「電気ブラン」だ。ブランデーにワイン、ジンなどをブレンドしたアルコール度数40%のリキュールで、〝ビリリッ〟と舌を刺激するワイルドなお酒である。現在の電気ブランの製造販売元・オエノングループ合同酒精によると、「東京スカイツリー効果で、『電気ブラン』の販売数量は数倍に伸びており、浅草界隈の観光客も増え、下町のお土産としての需要も増えています」という。
浅草にある『鈴芳』は、ビールテースト飲料「ホッピー」の樽生が飲めるお店だ。ビール同様ホッピーも〝生〟のほうが新鮮で旨い!そして、最後は墨田区曳舟の『サカイ鳥之助』。ここでは幻の酒「ホイス」と出会える。薬草を使用していて、ほんのりハーブっぽい風味が特徴。これが焼酎とソーダで割ると飲みやすく、肉料理との相性がバツグンだ。東京スカイツリー観光のあとは、東京ならではの美酒に酔ってみてはいかが?
【電気ブラン】
ビールをチェイサー代わりに飲むのが〝粋〟な飲み方!
製造当時からの秘伝のブレンドを継承。通は、電気ブランをストレートで飲み、ビールでその度数を和らげる。そのほか「電気ブランサワー」などのアレンジカクテルもある。電気ブラン〈オールド〉。
〝庶民の社交場〟として明治13年に浅草に誕生。電気ブランは太宰治『人間失格』など、多くの文学作品にも登場する。
「神谷バー」
東京都台東区浅草1-1-1 電話:03・3841・5400 営業1:30~22:00 休日:火曜 www.kamiya-bar.com/