【サラリーマン相談室】上司がとても細かい性格で困ってます。
——営繕係休憩室。それは、あなたの会社の中にある秘密の扉。会社の中で、あなた以外は誰も知らない秘密の部屋。悩んだら、いつでもおいで。悩みがなくても、遊びにおいで。さぁ、今日もひとりのサラリーマンがその扉のノブに、そっと手を伸ばしたようです。
【今週のサラリーマン相談】
上司が非常に細かい部分まで気にする性格で困っています。企画会議では、部下の出した案の細かい部分を突っついて、結局は潰してしまうので、チーム内では「上司が好む企画」を出すようになり、良い案が全く出なくなっています。それなのに、自分の考えが絶対だと思い込んでいるので、周囲の話さえも聞いてくれません。この上司を変えることは可能でしょうか?
サラリーマン宮田(入社5年目、31歳、広告代理店、仙台市)
サラリーマン宮田(以下、宮田)「「どうにかすれば変わりますかね? こんな上司」
営繕のみつさん(以下、みつさん)「突然だけど、量子力学って知ってる?」
宮田「何となく、聞いたことはあります。観測者が目の前の現実をすべて創り上げているという実験ですよね」
みつさん「そう。目の前に観えているすべては、その人(観測者)がそう信じたから、そう観えているだけと実験で証明された。この理論を対人関係に拡げると、目の前に現われる人はすべて私の信じたとおりの行動をとっていることになる」
宮田「どういうことですか?」
みつさん「簡単に言えば、すべての対人は、あなたそのものなんだよ」
宮田「何か一気に、宗教臭くなってきて幻滅です。すべては神の子みたいな怪しさMAXのお話ですか?」
みつさん「すべては神の子なんて言ってない。対人のすべては、君そのものなんだよ。例えば、上司の何が嫌いなんだっけ?」
宮田「細かすぎる点が嫌いです」
みつさん「細かい人が嫌いですって言っている君は、細かくないのかな? おおらかな人だったら、『上司が細かいんです』なんて細かい点は気にならないはずだけど?」
宮田「でも、本当に細かいんですよ、あの上司は! 稟議書の印鑑の押し方も、ナナメに押しなさいとかケチをつけてくる」
みつさん「君は今、『印鑑の押し方までいちいちケチをつけてくる!』と、僕にいちいち細かくケチをつけてきているけど?」
宮田「っう。何か、そうやって客観的に観てみると、確かに『上司の細かい点』に気づくくらい、僕も『細かい』気がしてきました……」