■キラーメニューは「豚の生姜焼き」
こうして完成した『日清 クッキングフラワー』は、同社としては初めてとなる詰め替え用も一緒に発売されることになった。現在は詰め替え用が大きく伸びているという。
売れ行きは、テレビCMをきっかけにして伸びていった。テレビCMを流すたびに、売上が一気に跳ね上がるという現象を繰り返したという。
2015年5月から放映しているテレビCMでは、豚の生姜焼きをつくりながら使い勝手の良さを訴求したが、水田氏によれば、豚の生姜焼きはキラーメニューだという。食卓への登場頻度が高いこと、調理時に打ち粉する人が少ないこと、打ち粉をしたら美味しさが実感できることがその理由である。取材時に、『日清 クッキングフラワー』で肉に打ち粉をした豚の生姜焼きと、打ち粉をしなかった豚の生姜焼きを試食したが、打ち粉をした方がしなかったものより肉汁が閉じ込められるため柔らかく、タレがしっかり絡んでいた。美味しかったのは、文句なしに打ち粉をした方である。
豚の生姜焼き以外にも、小麦粉を使うことで美味しくなるものは多い。このため同社では、『日清 クッキングフラワー』のブランドサイトでレシピ情報を発信している。家庭でよくつくられる定番料理を多く紹介しているのが特徴だ。「普段つくっている料理も小麦粉を使うだけで格段に美味しくなります。『日清 クッキングフラワー』を通して小麦粉の価値を知っていただきたいです」と水田氏は話す。
『日清 クッキングフラワー』を使ったレシピの一例。上から順に、豚の生姜焼き、ぶりの照り焼き、ピーマンの肉詰め、なすのはさみ焼き