■30種類の試作をつくって容器を検討
一方、容器については、「試作品を30種類はつくりました」と榊原氏と明かす。
開発に当たっては、市販の調味料などの容器を様々集めて小麦粉を詰めて実際に使ってみるなどして、使い勝手が良くなる容器のイメージを膨らませていった。試作を重ねた末に、広い口とその下の窪み、下部の膨らみが特徴的な現在のデザインが完成する。窪みの角度や位置、膨らみの大きさや位置など細かい点にこだわり、細かく修正を加え、ふり出しやすさや持ったときのフィット感を追求していった。榊原氏は、「ふり出せるようにキャップに穴を設けていますが、穴の位置や個数は、小麦粉の粒子径が変わるたびに調整しました。粒子径とのバランスを取るのが大変でした」と振り返る。
しかし、ふり出しとすり切りという2つの使い方ができる特徴は、企画時点から決まっていたものではなかった。最初はふり出し専用で開発を進め、途中からふり出しとすり切りができるタイプの開発も始めたが、モニターテストの様子から、ふり出しとすり切りの2通りの使い方ができるものに決まった。
そして容量については、調理をしながら片手でふり出すことを想定し、モニターテストで様々な容量を検証。「重い」と感じられないギリギリの量を探ったところ、150gとなった。