コンパクトカーは後席が狭い。その常識はここにはない。何しろ身長172cmのボクのドライビングポジション基準で後席膝元に最大365mmものスペースがある!ちなみにベースとなったブーン・パッソは同210mm。シエンタの2列目席が同220mm。ヴォクシー&ノアの2列目席の同300mmさえ凌ぐほどである。
もちろん、両側スライドドアはリヤヒンジ式ドアに比べ圧倒的に乗降しやすいのは当然で、なおかつ大型アシストグリップの下部が子供に適切な高さになっていたり、タントなど”子育て軽”の開発で得たノウハウを生かした親切装備も満載だ。
ラゲッジの奥行きは後席最後端位置でも500mmを確保。後席を前方スライドさせればワゴン並みの最大740mmに達し、機内持ち込みサイズのキャリーケース4個が余裕で積めるのだから家族4人の宿泊を伴うドライブ旅行もこなしてくれる。これまた軽自動車のノウハウを生かしたスズキの両側スライドドアコンパクトのソリオは後席スライド165mmでラゲッジの奥行きは440~605mmである。
ラゲッジの使い勝手も素晴らしい。自転車を含む重い荷物の積載、ペットの乗降の容易性にかかわるラゲッジフロア開口部地上高は527mm。これは世界のステーションワゴンの平均値約620mmに対して100mm近く低く、ソリオの660mmを圧倒する低さ。
しかも、多機能デッキボードの裏面に仕込まれた防汚シートを広げればフロアの汚れを気にせず自転車などの荷物やペットを乗せられる仕掛けがあるのだから使い勝手秀逸、万全だ。