いよいよ2016年も最後の1週間。間もなく大掃除やおせち料理、餅やしめ飾りなど、正月を迎える準備が始まるこの時期、飛躍的に売上を伸ばす家電があるという。季節的にはストーブやこたつなどの暖房器具、あるいは取り替え時期ということで照明器具などが思い浮かぶが、いずれも不正解。正解は、なんとメンズシェーバーだという。パナソニック株式会社のマーケティング部門でメンズシェーバーを担当する陣内克博さんは、その背景を次のように分析する。
陣内 確かに前年の11月末から年明け1月の2週目あたりまでが、年間で最もシェーバーが売れる時期になります。通年で見るとシェーバーの商機はゴールデンウイークから「父の日」、そして夏休みシーズンとあるのですが、年末年始は通常のほぼ3倍程度まで拡大します。
上のグラフは4月を100とした、そんな業界全体の売り上げ傾向を示したもの。それにしても年末年始は〝平時〟の3倍の売り上げとは驚きのデータだ。その理由は何か?
陣内 まず年末年始は、販売店にご来店いただくお客様の数が普段よりも多いということ。さらに年始の店頭では、福袋効果もプラスされると思います。
そしてこの時期、パナソニックでは上級モデルである5枚刃の売上比率が高まる傾向にあるという。
陣内 5枚刃ラムダッシュの全国5都市で行なった体験イベントでも感じたことですが、ご来場いただくお客様は皆さん、シェービング機能の比較や知識に加えて、スキンケアに関しても高い意識をお持ちです。そんなお客様にお選びいただいているのではないでしょうか。
寒さに加えて空気も乾燥するこの時期は、肌ストレスも大きくなりがち。これを低減すべく、肌にやさしい圧倒的な深剃りを実現した5枚刃ラムダッシュが選ばれるのだろう。
陣内 そして新しい年は新しいシェーバーで、という理由でご購入いただいているケースも多いと思います。それも5枚刃ラムダッシュの場合は、時計や万年筆のように、『いいモノを長く使う』という感覚で、ご指名いただいているようです。先ほども申し上げましたが、5枚刃ラムダッシュのお客様は、十分に他社との機能比較もなさっています。そこで『3Dアクティブサスペンション』や『スムースローラー』といった技術が受け入れられたのだと思います。
「初荷」「初売りセール」という文字が踊れば、年始の高揚感もあり、自然と購買意欲が高まってくる。しかもメンズシェーバーなど、毎日使う製品にとって、1年の節目となる年末年始は買い替えの絶好機。そんな中にあって、スキンケアなどに関心の高い層は、上質な嗜好品を手に入れるように、5枚刃ラムダッシュを選んでいく。陣内さんのお話から、シェーバーにおける〝年末特需〟の構図が見えてきた。
陣内 付け加えるのであれば、女性の存在も小さくはありません。体験イベントにもパートナーとご一緒にご参加いただきますし、店頭でもこの時期、プレゼント用にと、お買い求めいただく場合が多いと聞いています。新型のラムダッシュ5枚刃では、メタル素材を多用した高品位なデザインを採用しており、これも売上増につながっている理由の一つではないでしょうか。
パナソニック株式会社
メンズシェーバー担当
陣内(じんのうち)克博 氏