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社長がすべてを取り仕切る会社が危ない理由

2016.10.17

■「PDCA」が回らない

 誰もが社長に意見すら言えないような会社は「PDCA」サイクルがきちんと回っていない場合が多い。PDCAは「計画(plan)→実行(do)→評価(check)→改善(act)」のことだが、特に「評価(check)」のところで壁にぶつかる。社長が自分にとって不都合な「評価」をさせないのだ。例えば、役員や管理職が「こういう問題が生じた」と言おうとすると、その意見を否定したり、潰したりする。役員や管理職の人事評価を下げたり、降格したり、辞めるように言う。

「常に自分は正しい。間違っているのは部下たち」という考えの社長の下では、PDCAサイクルはまず回らず、同じ誤りを繰り返す。その都度、社長は役員や管理職を責める。ところが、自分の非を認めようとはしない。このような会社は業績が伸び悩み、行き詰まることは明らかだ。

■社員を愛していない

 この手の社長は、自分を愛することには熱心だが、社員を愛することができない。自分を愛するからこそ、役員や管理職に権限を委譲しないのだ。一時的に委譲したとしても、何かの問題が起きると、その権限をまた、自分が掌握しようとする。権限を奪われた役員や管理職がどのような気持ちになるかを想像できないのだ。部下のことを愛しているのならば、こらえるべきである。そうしないと役員や管理職はもちろん、その下にいる非管理職も育たない。そして30代半ばまでに社員が辞めていく傾向がある。ある意味、当然の結末だといえる。

「社員数300人以下の中小企業は、社長の力次第」とは、経営コンサルタントなどが取材時に話すことである。たしかに大企業より経営者の力で業績などが左右する傾向があることは間違いないだろう。しかし、そのことは「経営者の力だけで、業績が上がる」ことを意味しない。経営者の力だけでは、現在の業績を維持することすら難しいはずだ。すべてを仕切ろうとする社長のいる会社にはいくべきではないし、長く働くべきでもない。たった一度の貴重な人生なのに、取り返しのつかない損をすることになる。

文/吉田典史

ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。近著に「会社で落ちこぼれる人の口ぐせ 抜群に出世する人の口ぐせ」(KADOKAWA/中経出版)。

■連載/あるあるビジネス処方箋

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