■『ウルトラオレンジクリーナー』で市場を獲る
そして2016年9月、同社は姉妹ブランドとして『ウルトラオレンジクリーナー』を発売した。マルチに使える住居用洗剤で、天然由来成分が98%と環境や安全にも配慮した。
しかし、『ウルトラハードクリーナー』の〈多用途〉同様、マルチに使えるものを改めて開発したのはなぜか? それは、ドラッグストアやスーパーなどに食い込み、市場を獲るためであった。山田氏は次のように話す。
「マルチクリーナーの大半を占めるオレンジクリーナーはドラッグストアでも取り扱っていますが、『ウルトラハードクリーナー』の〈多用途〉はいかにもホームセンター向きで、商慣習からしていきなりドラッグストアには持ち込めません。ドラッグスストア向けに別のマルチクリーナーとなるオレンジクリーナーを用意しないと、市場を獲れないのです」
『ウルトラオレンジクリーナー』の最大の特徴は、高純度のオレンジオイルを大量に使ったことで強い洗浄力を実現したこと。油に強いオレンジオイルを使っていることもあり、『ウルトラハードクリーナー』の〈多用途〉よりキッチンの汚れに強いという。また、風呂場の水アカや石けんカスなどについてはキレート剤が作用して、汚れを分解・除去する。山田氏によると、主婦モニターも絶賛の洗浄力だという。
『ウルトラオレンジクリーナー』で掃除する前のコゲついたコンロ(左)と掃除後(右)の比較
『ウルトラオレンジクリーナー』で掃除する前の手アカで汚れたビニール壁紙(左)と掃除後(右)の比較