■部下の話が「本当にわからない」
だが、上司が本当に部下の言っていることがわからないという場合もある。経験が浅く、知識やノウハウも乏しいと、自分の考えをまとめることはできない。どこの部分でゆきづまり、どうしたらいいのかも理解できない。上司に相談をしようとしても、何をどう言えばいいのか、つかめないのだ。そうなると、上司は痺れを切らし、「何を言っているのか、わからない」と、つい口走ってしまう。
私の経験で見ても、実際に「何を言っているのか、わからない」人は、間違いなくいる。お酒を飲んで、呂律が回らないないような雰囲気なのだ。何度聞き返しても、意味が理解できないのだろう。仕事のアウトラインを何となく話すのだが、「結局、何が聞きたいのか」がわからないのだ。部下が「困ってるんです」と繰り返しても、上司からしてみれば「何をどう困っているのか」が見えてこない。