昭和中期の東京では今以上に長崎皿うどんは知られておらず、店で初めてその名を見たときはてっきり「焼うどん」のことだと思っていた。
しかし注文して出てきた料理がうどんとは似ても似つかないものだったため大いに面食らった。今と違ってご当地料理は地元以外での認知度がグッと低かったのだ。なので、1985年に大塚食品の「アルキメンデス」が登場したときは新鮮な驚きをもって受け止められた。
中身はパリパリした細い揚げ麺に餡をかけていただく実質長崎皿うどんだったのだが、長崎皿うどんの知名度が低かったのと、アン・ルイスがお洒落に歩き食いするCMにより、モダンでポップなスナックヌードルだと思われた。ただ希望小売価格が200円と一般的なカップ麺の倍近かったわりに食べ応えがなかったため、商品寿命は長くなかった。味はよかったんだけどねぇ。
現在入手しやすい長崎皿うどんはマルタイとヒガシマルの2製品だ。
パッケージのサイズ、中身の構成、作り方はほぼ同じで、麺の重量も共に100gだ。
粉末スープと使用する水の量が違うため、出来上がる餡の量はマルタイのほうが多い。
では実際に食べてみよう。