新たな発想や技術を、商品化して世に送り出すための〝第一歩〟となるのが、企画書だ。そこに込めた思いと、具体的なテクニックを紹介!
◎ヨーグルト味の想像しにくさを解消する作戦を早く明確に伝える
サントリー食品インターナショナル『南アルプスの天然水&ヨーグリーナ』
2015年4月発売。透明なのにヨーグルトの味がするという過去にない商品性が、ネットの口コミなどで大きな話題に。発売直後は、あまりの人気から入手困難な状況も続いた。
■キーポイントを明確かつ早めに伝える
飲料や食品など、新商品がひっきりなしに投入される分野では、商談の時間を確保することすらままならない。このため、サントリー食品インターナショナルの糸瀬さんは、対話のみならず、企画書においても、「キーポイントを明確に伝える」ことを心がけている。今回は、商品の基本的な説明や市場動向よりも前に、その内容を盛り込んだ。
「ヨーグルト味の水という想像しにくさがいちばんの課題でした。でも、一度飲んでもらえれば、必ずやファンになっていただけるという自信がありました。そこで今回は〝とにかく試飲してほしい〟という旨を伝えることに力点を置きました」
また、動きの激しい食料品売り場において、元気なイメージをアピールするため、色使いやデザインもにぎやかにした。
サントリー食品インターナショナル
ブランド開発第一事業部
糸瀬大祐さん
サントリーの顔のひとつ、天然水事業を担当。企画書を書く時は手書きで大まかな設計図を作り、その後、パワーポイントでまとめる。