多様な刺激をくれる新旧のキャスト陣
──今回、新しくキャスティングされた方も多いですね。
新しい人たちと青島をどういうふうに絡ませるのかは、考えどころでした。かと思うと、真下のような、ユースケね、往年のキャラクターたちがバッと存在感を出してくる。彼らの前だと、「もう、話さなくてもわかんだろ?」みたいな気分になります(笑)。同級生に久しぶりに会ったような感覚ですよね、「戻ってきたな~!」って感じ? 作品の世界の中ではもっと頻繁に会っているんでしょうから、さじ加減を見ながら、その時のライブ感覚で楽しくやらせてもらっていましたね。
──本広監督から何か具体的な指示はあったのでしょうか。
基本的には面白ければ何でもオッケーなので、監督からは、「普段のリアルな芝居とちがっていいから、大げさにやってみてください」って言われてきました。やりすぎていたら、〝やりすぎシール〟貼るからって。『踊る』のテンション感や笑いのベースはずっと変わらずにあって、みんな把握しているように感じましたね。同じゴールを目指せている感覚でした。
そんな中、意外だったのが新たに加わった美浦役の白洲くん。「そうくるか!」って芝居をしていたんだよね。彼の役どころは、引っ込み思案でクール系。てっきり一歩引いたアプローチをしてくるかと思いきや、早いタイミングでガンガン前に出ていった。監督も驚いたんじゃないかな。もう青島から影響されたんだ!と。良い意味で期待を裏切ってくれました。
『踊る』では、みんな自分で役を作っていくんですよ。それに触発されて、監督や脚本家の筆が走る。 連ドラの面白さですね。映画だけど、連ドラと同じ作り方をしているのが特徴です。

──なるほど! ほかの共演者の方々の印象も教えてください。
もうひとりの若き相棒、ひばり役の趣里ちゃんは、シリーズ初期からいたんじゃないかって思うくらい現場になじんでいました。100%カンペキ! これからも、どういう掛け合いが生まれるか楽しみだね。警視庁クリニックの医師を演じた二朗さんも器用な方。もうちょっと笑いが欲しいかな~という時に、ツンツンって試しにつつくと、絶妙な力加減で、ツンツンって返ってくる(笑)。何も言わなくても応えてくださるんで、まあ楽しいですよね。
蔵之介くんは、別の現場で何度か共演しましたが、うまいし、味がある。彼が演じた北丘は、青島と同期で、ノンキャリだけど捜査一課長まで上りつめた男。日常的な会話シーンでもそれなりの緊張感が欲しいところですが、張り詰めた空気をバチッとはめてくるのはさすがでした。うん、みなさん素晴らしかったですよ。

〝忘れられないあの人〟と30年ぶりに再会!
──撮影中、特に印象的だった場面はありますか?
今回とにかく感動したのは、連ドラ第1話のゲスト犯人(演:近藤芳正)と再会できたこと! 青島が刑事になって初めて取り調べをした相手ですね。うっかり愚痴までこぼしちゃったら、まさかの犯人だったなんて(笑)。しかも、ただのコソ泥だと思いきや、殺人犯だったという……。青島の「俺はあいつになってたかもしれない」というセリフが印象的で、殺人犯といっても、とんでもない人間じゃない。穏やかに普通に会話ができる人が、ちょっとしたきっかけでそうなる可能性があるんだと。犯人に対して、深く同情したのを覚えています。
更生して、ちゃんと仕事をしているのがわかってうれしかったですね。もう一度相対した時、懐かしさとともに、胸にこうジワっと込み上げてくるものがありました。監督のいるブースを訪ねて行ったら、監督も「このシーン泣いちゃいそう」って言っていて(笑)。ああ、みんな同じ思いだったんだなと。
30年近く続くと、途中で亡くなったり、辞めてしまったりで、一緒にやってきたチームの面々がどんどん減って、寂しくなることも。「あの人が出るの?」っていう喜びはひとしおなんですよ。ラストシーンはぜひ見てほしい。

INFORMATION

映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』
9月18日(金) 全国公開
都内で同時発生した、子どもの誘拐事件と3Dプリンター拳銃による連続殺人事件。身代金の運び役に指名された青島は、事件解決のため、仲間たちとともに東京の街を奔走する!




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