
DMIN関数は、データベースから条件に合致するものを抽出し、その中の最小値を出力する関数である。DMAX関数は逆に、抽出したものの中から最大値を出力する。
目次
DMIN関数やDMAX関数の使い方が分からない、という方もいるのではないだろうか。DMIN関数・DMAX関数は検索条件に合致した値の最小値・最大値を求められる関数だ。
本記事では、DMIN関数・DMAX関数の使い方について解説する。
DMIN関数・DMAX関数とは?
DMIN関数は検索条件に合致した値の中からもっとも小さいものを求める関数だ。反対に、DMAX関数はもっとも大きいものを求める関数である。
どちらもデータベース関数の1つである。Excel内で作成したデータベースの中から特定の情報を抽出し、集計処理を行うことができる関数だ。
■DMIN関数・DMAX関数の基本的な構文
DMIN関数とDMAX関数の基本的な構文は次のとおりである。
- =DMIN({データベース},{フィールド},{検索条件})
- =DMAX({データベース},{フィールド},{検索条件})
DMIN関数とDMAX関数は構文は全く同じであり、出力結果が異なるのみである。
1つめの引数にはデータベースの範囲を指定する。2つめには、最小値や最大値を求めたいデータがあるラベル名を指定する。3つめには検索条件が書かれているセルの範囲を指定する。
DMIN関数とDMAX関数の具体的な使い方は次の項目からみていこう。
DMIN関数・DMAX関数で最小値・最大値を求める方法
DMIN関数・DMAX関数で最小値・最大値を求める方法を紹介しよう。
次の3つを行う方法について順番にみていく。
- 最小値を求める
- 最大値を求める
- 特定点数以上の最小値を求める
■1.最小値を求める
DMIN関数で最小値を求める方法をまず解説する。
以下のように、それぞれのテストの点数が書かれたデータベースを作成しよう。出席番号・クラス・名簿・点数がまとめられたデータベースである。
続いて、データベースの横に検索条件を記載する。(クラス=”A組”)
今からA組の中で、もっとも低い点数を求めてみる。

以下では「=DMIN(A1:D10,D1,F1:F2)」としている。

実行すると「80」と表示された。A組の点数(80・98・82)の中でもっとも低いのは80なので、合っているということになる。

■2.最大値を求める
続いて、DMAX関数で最大値を求める方法を解説する。
検索条件はさきほどと同じく「クラス=”A組”」である。今からA組の中でもっとも高い点数を求める。
以下では「=DMAX(A1:D10,D1,F1:F2)」としている。

実行すると「98」と表示された。A組の点数(80・98・82)の中でもっとも高いのは98なので、合っているということになる。

■3.特定点数以上の最小値を求める
今度は、検索条件を「点数>=90」にする。
今から点数が90点以上の中で、もっとも低い点数を求めてみる。
以下では「=DMIN(A1:D10,D1,F1:F2)」としている。

実行すると「94」と表示される。90点以上である「94・98・100」の中でもっとも点数が低いのは「94」なので、これで合っていることになる。

DMIN関数・DMAX関数で複数の条件を指定する方法
DMIN関数・DMAX関数で複数の条件を指定して情報を絞り込み、それに対して最小値・最大値を求める方法を解説する。
以下の2つの方法について順番にみていこう。
- DMIN関数で複数の条件を指定する
- DMAX関数で複数の条件を指定する
■1.DMIN関数で複数の条件を指定する
ここでは、以下のデータベースを準備する。さきほどのデータベースに「性別」のラベルを追加しよう。(出席番号、クラス、性別、名簿、点数)
データベース横に検索条件を記載する。(クラス=”A組”,性別=”男”)
今から、A組の男性の中でもっとも低い点数を求めてみる。

以下では「=DMIN(A1:E10,E1,G1:H2)」としている。

実行すると「80」と表示され、A組の男性の中で最小値が求められていると分かる。

■2.DMAX関数で複数の条件を指定する
今度は、DMAX関数を使ってA組の男性の中でもっとも高い点数を求めてみよう。
以下では「=DMAX(A1:E10,E1,G1:H2)」としている。
検索条件はさきほどと同じである。(クラス=”A組”,性別=”男”)

実行すると「82」と表示された。A組の男性の中でもっとも高い点数が表示されている。

まとめ
本記事ではDMIN関数・DMAX関数の使い方について解説した。最後に、それぞれの関数の違いについておさらいしよう。
- DMIN関数:検索条件に合致した値の中から「最小値」を求める
- DMAX関数:検索条件に合致した値の中から「最大値」を求める
最小値・最大値を求められるDMIN関数・DMAX関数は使用頻度も高いので、セットで覚えておくと良いだろう。
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構成/編集部