注意点とよくある誤解
SHEET関数を利用する際には、いくつかの注意点がある。
■シート番号と表示順の違いに注意
SHEET関数で取得される番号は、作成順または内部のIDに基づいた番号であり、エクセル上での表示順(左から右の並び)とは一致しないことがある。
そのため、手動でシートを並べ替えた場合でも、SHEET関数の結果は変化しない。
■削除やコピーによる番号の変化
シートを削除したりコピーで再作成すると、SHEET関数の戻り値がずれることがある。これにより、目次や参照管理が不正確になる恐れがあるため、安定性が必要な場面ではシート名による管理の方が適している。
まとめ
SHEET関数は、シート番号を取得するという非常にシンプルな関数でありながら、目次の作成や動的な参照管理など、実務でも活用できる場面が多い関数である。他の関数と組み合わせれば、さらに柔軟な処理が可能となる。SHEETS関数との違いを理解したうえで、用途に応じて適切に使い分けていきたい。
本記事の内容を以下で簡単におさらいしよう。
- SHEET関数の概要
- 指定したシートやセルの「シート番号」を返す関数
- 内部的な作成順やIDに基づく番号であり、画面上の並び順とは異なる場合がある
- 構文:=SHEET([値])(値は省略可、省略時は現在のシート番号)
- 基本的な使い方
- 現在のシート番号取得手順
- 任意のセルを選択。
- =SHEET() を入力。
- Enterで、そのシートの番号を返す
- 特定シートの番号取得手順
- 参照先を明示して数式入力(例:=SHEET(Sheet2!A1))
- Enterで、そのシート番号を返す
- 実務活用例
- 月別シートの目次作成時に、シート名と番号を一覧化できる
- INDIRECT関数と組み合わせると、セルに入力されたシート名を元に番号を動的取得可能
- 例:=SHEET(INDIRECT(“‘”&A2&”‘!A1”)) → A2に入力されたシートの番号を返す
- SHEETS関数との違い
- SHEET関数:特定シートの番号を返す
- SHEETS関数:指定範囲やブック全体のシート総数を返す
- 注意点
- シートの並べ替えでは番号は変わらない
- 削除やコピーにより番号が変化することがあるため、安定管理にはシート名参照が望ましい
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構成/編集部







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