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直近10年で有休消化率が上昇した企業ランキング、3位オービック、2位ディップ、1位は?

2025.08.22

働き方改革の進展などで有給休暇消化率は年々上昇している。厚生労働省の調査※によると、2023年の労働者1人当たりの平均有休消化率は65.3%となり、1984年以降過去最高となった。

社員が休みを取りやすくすることは企業にとって避けて通れない課題である一方、「働きやすさ」ばかり重視すると挑戦や成長の機会が減る可能性もあり、多くの企業がいかに「働きがい」と両立させるかに取り組んでいる。

オープンワークでは、社員クチコミサイト「OpenWork」のデータをもとに、「働きがい」を多角的に分析したレポートを毎月配信している。今回の調査レポートでは、OpenWorkに投稿された有休消化率の企業ごとの推移に着目。2016年と2025年(1~6月)それぞれの有休消化率を比較し、「10年間で有休消化率が上昇した企業」を調査した。

(※)厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」

有休消化率の目標や奨励金制度…ランクイン各社が休暇を取得しやすい環境整備を推進

OpenWorkに投稿された有休消化率の変化を分析した本ランキング。不動産仲介を手掛ける三井不動産リアルティ、人材サービスのディップ、大手SIerオービックが上位に並んだ。ランクイン企業に投稿されたクチコミからは近年、休みやすい環境整備が進んでいることが見てとれた。有休消化の目標を設けたり、連続で休暇を取得した社員に奨励金を支給したりするなど、多様な働き方を支援する制度を設ける企業も見られた。

業界は異なるものの三井不動産リアルティやディップなどの営業会社、クライアントワークが中心の博報堂プロダクツでは「休暇中も顧客対応が必要になる場合がある」といった声が寄せられている一方、近年は休暇中の対応は是正されている様子や個人に任されるスケジュール管理次第では休暇を取りにくいわけではないことがうかがえる。

■ランクイン企業の社員がOpenWorkに投稿した、有休消化に関するクチコミ

「休みは格段に取りやすくなっている。会社としても積極的に有給を推奨しており、不動産業界の中ではかなりホワイト企業といえる。営業会社のため、休日にお客さんからの電話もあるが、対応そのものは営業単位で違いがあり、配属先にもよるが、基本的には休日の仕事は控えていることが多いと思う。(総合職、三井不動産リアルティ)」

「有給消化も自由にできる。基本的には個人で顧客を管理する為、自分のスケジュール管理さえできていれば、休みも取ることができる。(営業、ディップ)」

「昔に比べてワーク・ライフ・バランスが充実していると感じる。最近は有給取得率100%を掲げ、有給を取りやすくなった。(SE、オービック)」

「夏休み5日間、毎月1日の有給を目標としており、自身が所属する部署では自分のスタイルに合わせて休暇が取得できる。(営業、双日)」

「公休が月に10日あり、プラスで有休も取得しやすい。子育てしながらでも働きやすい職場ではあると思う。しっかりとマネジメント能力を身につけて職位を上げていると休みなども管理しやすいのは確か。子の急な体調不良での欠勤なども、シフトの調整次第対応は可能。(店長、スターバックス コーヒー ジャパン)」

「ワーク・ライフ・バランスについて意識した取り組みも行われており、連続有給休暇取得者には奨励金を出す制度もある。(総合職、オリックス)」

「抱える案件や数によっては朝晩問わず稼働することにはなるが、良くも悪くもスケジュール管理は全て個人に委ねられている為、有給や長期休暇も自由に取得しやすい環境ではある。(プロデューサー、博報堂プロダクツ)」

上位30社の総合評価は軒並み上昇する一方、若手の成長実感への評価は苦戦。「20代成長環境」スコアを伸ばした企業の共通点は?

休暇が取得しやすくなった企業では、職場環境やキャリア成長に対する評価はどのように変化しているのだろうか。総合評価スコア(5点満点)の変化を見ると、上位30社のうち1社を除くほぼ全社が10年間でスコアを伸ばし、30社を平均すると0.27点上昇している。

8つの評価項目では、10年間で最もスコアを伸ばしたのは「法令順守意識」(30社平均0.50点上昇)、次いで「人材の長期育成」(30社平均0.38点)、最も伸びなかったのは「20代成長環境」(30社平均0.09点上昇)となった。「働きやすさ」と若手の成長実感に対する評価の改善を両立させることの難しさが表れる結果となった。

一方、全体の傾向に反して10年間で「20代成長環境」スコアが上昇した企業に寄せられたクチコミからは社員一人ひとりが尊重され、若手でも裁量を持って業務を進めることができ、さまざまな仕事に挑戦する機会が豊富であることがうかがえた。長時間労働を前提とするのではなく、自ら考えて行動し、「パフォーマンスを出すこと」に焦点を当てることで、効率的に成果を出すための最適な方法を自分で選択できるという「働きやすさ」につながっていると考えられる。

■ランクイン企業がOpenWorkに投稿した、働きがいや成長環境に関するクチコミ

「社員に信頼を置き働きやすい環境作りに非常に力を入れている。良くも悪くも裁量労働制であり、忙しいときには残業が続くこともあるが、基本的に自分の仕事の進み具合で就業時間や有給休暇の予定は立てやすく、ワーク・ライフ・バランスも非常に整っていると言える。(エンジニア、シスコシステムズ)」

「社員の個々人の個性を尊重し、ニーズに応じた働き方を実現しようとしてくれる。社内のコミュニケーション自体は活発で、フラットな組織風土。(指導員、LITALICOパートナーズ)」

「休みは取りやすく、大半が裁量労働のため、事前に調整することで、自由に休みを取れると感じている。また、一緒に働いている同僚にもよるが、休暇中はお互いに業務を引き継いで行う関係性ができているため、安心して休暇を過ごすことができる。(SE、東京海上日動システムズ)」

「基本的に社内の風通しは良く、入社数年目も部課長を前にして会議において自分の意見を言う、その意見を聞く風土がある。人数構成として中堅層が薄く20代の社員が早くから責任をもって仕事に取り組むことが求められる。どちらかというと組織で動くのではなく、個人のパフォーマンスやコミットが重視される傾向にある。(営業、双日)」

<対象データ>
ランキング対象社数は3,797社(現職社員による2016年及び2025年投稿分)

出典元:働きがい研究所(オープンワーク)

構成/こじへい

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