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仕事が給料に見合っていないと思った瞬間、1位は労働時間の長さ

2025.06.24

仕事をしていると頑張っても報われないと感じたり、負担ばかり増えて給料は据え置きといった不満を持つことはあるだろう。それが今の仕事は、給料に見合っているのかという疑問につながってはいないだろうか。

求人サイトや人材支援サービスやビジネスメディアを運営しているビズヒッツは、社会人525人を対象に「仕事が給料に見合ってないと思った瞬間に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。そこでは労働時間や業務量が給与に見合っていないと考えている人が多いことが浮き彫りになったという。さらに今回の調査結果に対して、1級FP技能士・CFP・宅地建物取引士であるケセラセラ横浜代表の斎藤岳志氏が考察したコメントも合わせて紹介する。

仕事が給料に見合っていないと思うのは労働時間の長さ!

「仕事が給料に見合っていないと思った瞬間」についての質問では、「労働時間が長い」が31.0%でトップだった。2位は「業務量が多い(23.2%)」、3位は「責任が重い(12.6%)」だった。時間や仕事量や精神的プレッシャーなどさまざまな負担感が給料への不満につながっているようだ。「他人の仕事をさせられる」や「成果が給料に反映されない」など、他人にリターンを奪われる感覚やリターンが見えにくい時にも不満が強まっているようだ。順位ごとの主な意見は次の通りだ。

1位:労働時間が長い

・残業があまりにも多くなったとき(30代 男性)

・葬儀関係の仕事をしていたとき、絶対現場に遅刻できないので渋滞を想定して早く出て、毎回30分以上早く着いて車で待機していました。「待機は仕事ではないので給料に見合ってないな」といつも感じていました(40代 女性)

2位:業務量が多い

・通常業務に加えて、資格を所有している自分にだけ、資料作成やシステム作成なども依頼されます。いくら作成して使われていても、給料には反映されないときに、割に合わないと思います(20代 女性)

・仕事の量があまりにも多くて、自分ひとりじゃ到底こなせないレベルなのに、給料は変わらないとき。「この報酬じゃ割に合わないな」と強く感じた(50代以上 男性)

3位:責任が重い

・保育士をしています。命を預かり、子どもの将来にも影響する責任のある仕事なのに、まだまだ保育士の給料は安いと思います(30代 女性)

・責任のある仕事を任せられているのに、平社員時代にもらっていた給料と大して変わらなかったとき(40代 男性)

・定年再雇用契約で、給与が新入社員並みになったのに、プロジェクトのキーパーソンにされた(50代以上 男性)

4位:他人の仕事をさせられる

・研修を担当する役職ではないが、人手不足を理由に新人研修や新業務の研修を任されることがある。しかし手当などは支給されないため、給料に見合っていないと感じる(30代 女性)

・本来上司が行うべき仕事をやっているとき(40代 男性)

・自分の業務外で、ややこしい仕事をすることになったとき(50代以上 女性)

5位:成果が給料に反映されない

・売上上位を取ってもあまり給料が上がらない。やることが多いのに、インセンティブもない(20代 女性)

・目標として掲げられた仕事内容について、目標以上の成果を達成したのに、目標を達成しなかった人たちと報酬に差がない(30代 男性)

6位:クレーム対応がしんどい

・クレーム処理で心をすり減らしたとき(20代 男性)

・コールスタッフをやっています。営業で冷たくあしらわれ、苦情で罵声を浴びせられたとき、見合わないと思います(40代 女性)

7位:体力的にハード

・とてもきつい肉体労働をしているとき(30代 男性)

・肉体労働があまりにも多く、大変な割に給料が低いという悪循環の老健で働いていた。税金・補助金や入居者様の入居費用で施設は運営されていたが、それにしては給料が安すぎると感じていた(30代 女性)

仕事が給料に見合っていない時は「転職を考える」が1位

「仕事が給料に見合っていないと思ったときにどうするか」という質問では、4割以上が「転職を考える(42.5%)」と回答しており、給料に不満を感じたときに多くの人は「環境を変えたい」と考えているようだ。ほかの対処方法としては、「仕事をセーブする(19.2%)」など現職でやり過ごそうとしたり、「何もしない(11.6%)」という回答もあった。対処する考え方として「環境を変える」、「工夫してやり過ごす」、「我慢する」の3タイプに分かれるようだ。

転職を考えるという人の背景には、上司に相談したけど変わらなかったなど、いまの職場に対する諦めがあって、環境の改善よりも別の場所を求めるようだ。無駄なエネルギー消費を避けるために工夫してやり過ごそうとする人でも仕事に対する責任感は保っていて、質を落とさずに省エネで働くなど給料なりのパフォーマンスは維持するよう心掛けているケースもあるようだ。各順位の主な意見は次の通りだ。

1位:転職を考える

・「ここに自分の未来はない」と感じ、転職を考えるようになった(40代 男性)

・同じ業務量で待遇のいいお仕事はないか考えた(50代以上 女性)

2位:仕事をセーブする

・頑張っても何も変わらないことがわかったので、給料程度の仕事しかしなくなった(30代 女性)

・仕事の質が落ちない範囲で省エネ作業をした。仕事しているフリを取り入れた(40代 男性)

3位:何もしない

・自分に見合った職場が少ないため、我慢しながら仕事を続けている(30代 男性)

・頑張っても女というだけで報われないなら、頑張っても意味がないなと思った。けどお客様に迷惑がかかるので、手は抜けない(40代 女性)

・とくに変わりません。仕事に誇りをもっているし、大好きだからです。収入は二の次で、仕事をまっとうすることが人生の目標でもあります(50代以上 女性)

仕事が給料に見合っていると感じる条件は「成果に応じた給料」

「仕事が給料に見合っていると感じる条件」について質問すると、1位は「成果に応じた給料(22.7%)」だった。2位「相応の裁量があること(12.8%)」、3位「担当業務量に応じた給料(12.0%)」と続くが、個々の成果や努力に応じた報酬を重視する傾向が強いことが読み取れる。「裁量」や「適切な仕事量」という意見もあり、職場環境や働き方のあり方が働く人の給与面での納得感にもつながっているようだ。各順位の主な意見は次の通り。

1位:成果に応じた給料

・インセンティブなど、やっただけ給料やボーナスに反映される(30代 女性)

・仕事量が多いときでも、しっかり成果報酬が発生する環境は大きな安心感につながる(30代 男性)

2位:相応の裁量があること

・ある程度自分の裁量で働けるときは忙しくてもストレスがないので、見合っているかなと思う(30代 男性)

・自分の裁量で働けると一番納得できて、長く頑張れます(50代以上 女性)

3位:担当業務量に応じた給料

・仕事量に対して見合った給料が支払われること。役職手当でごまかさず基本給が上がること(30代 女性)

・業務量に対してしっかり対価がある仕事。やりがいなどのモチベーションも大事ですが、根本的には対価が最重要です(40代 男性)

4位:適切な仕事量

・時間内にバタバタすることなく終えられる仕事量(30代 女性)

・無茶振りがなく、業務量が適正(50代以上 男性)

5位:労働時間に応じた給料

・時給が決まっていて、働いた分だけ支払われること(40代 女性)

・残業代は、労働の対価としてきちんと払ってほしい(50代以上 女性)

斎藤岳志氏は「使命感や安心感が働きやすさとワークライフバランスにつながる」と考察

1級FP技能士・CFP・宅地建物取引士で、ファイナンシャルプランナーとして活動するケセラセラ横浜の斎藤岳志氏は、次のようにコメントしている。「不公平や不満など「不」の想いを抱くと、業務と給料などの待遇面のバランスが取れていないと感じるのは自然なことです。

また「無力感」や「無駄」という「無」の想いを抱くと、業務に前向きに取り組む気持ちが薄れることにもつながります。「不」や「無」の気持ちを解消するために、給与など希望に沿う待遇を求めて転職を考えるのは良いと思います。

ただ、仕事は給料などの待遇面だけで計れるものでもありません。「やりがい」「誇り」「職場の心理的安全性」など使命感や安心感があることは、働きやすさ、ワークライフバランスにもつながります。転職などで環境を変えることと、今の職場環境や仕事のやりがいを比べながら、あなたにとって最適な道を選ぶことが、何よりも大切です」

斎藤岳志氏プロフィール
1級FP技能士・CFP・宅地建物取引士。1977年横浜市生まれ。上智大学文学部哲学科卒。百貨店、税理士事務所、経営コンサルティング会社などを経て、2013年にFPオフィス ケセラセラ横浜を開設。マイホーム・投資用物件の購入や売却のサポート、相談がメインのファイナンシャルプランナー。主な著作に『資産形成に中古ワンルームを選ぶと失敗しない理由』や『老後が不安・・・貯金と年金で大丈夫ですか?』などがある。「お金の不安を安心に変えて、あなたと一緒に最適な未来を考える」がモットー。

働く人の努力や成果を納得感ある報酬で評価することが重要!

今回の調査では、労働時間や業務量の負担感から仕事に給料が見合っていないと感じる人が多いことが浮き彫りになった。特に他人と比較して、やっていない人とやっている自分が同じような評価だと思った時に不公平に感じやすくなるという。

仕事と給料のバランスが悪いと感じたときには、「転職」や「仕事しなくなる」などの行動に移す人が多数という結果も見えた。給料への不満は人材流出や仕事の効率低下につながるので、企業側や上司としては「働く人の努力や成果を評価する」や「わかりやすく納得感のある報酬体系を構築する」といった仕事に対する評価や給与への公平性などに気を付けることが重要になりそうだ。

「仕事が給料に見合っていないと思った瞬間」調査概要

調査対象:社会人の方
調査期間:2025年4月7日~2025年4月21日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:525人(女性327人/男性198人)
回答者の年代:20代/19.6%、30代/38.3%、40代/26.1%、50代以上/16.0%

引用元:「Biz Hits人材紹介・人材派遣業専門HP制作代行サービス」

構成/KUMU

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