会社員時代にファイナンシャルプランナーを取得! 40代会社員にこそおすすめ
続いてはファイナンシャルプランナー(以下、FP)。相談者の生活設計から貯蓄計画、投資、保険など、総合的な資産設計(ファイナンシャル・プランニング)を企画立案し、その実行を支援する役割だ。代表的なのは、国家検定であるFP技能検定に合格することで取得できる資格。
会社員時代にFPの資格を取得した株式会社ワンクエストの代表取締役 井章弥氏は、現在は経営者として、成果報酬型の社会保険料削減サービスと独立系FP育成事業を展開している。
【取材協力】
井 章弥氏
株式会社ワンクエスト 代表取締役
23歳で個人事業主としてファイナンシャルプランナーの活動を始める。 年間100名以上の方をコンサルティングする中で日本人の金融リテラシーの低さに危機感を覚え、お金について“楽しく”“わかりやすく”学べるコミュニティ株式会社ワンクエストを創業。「お金で損する人を減らしたい」という想いから現場でもFPとして講師業やコンサルティング業を務める。
https://www.one-quest.jp/fp-school/
●FPを選んだ理由
「FP資格を知ったのは『自分自身がお金に対して不安や疑問を抱えていた』ことがきっかけでした。学び始めるうちに、お金の知識が増えることで不安が解消され、人生に前向きになれる感覚を得て、『これは多くの人の役に立つ』と強く感じました。時間や場所に縛られずに働ける独立系FPは今の時代に合っていたこと、アメリカなどでは医師や弁護士に並ぶ社会的地位であり、日本でも期待できるのではと思いました」
●会社に勤めながらの資格取得の落とし穴
「一番の落とし穴は『資格を取れば仕事になる』と思い込んでしまうこと。FPに限らず、資格取得はスタートラインにすぎません。実際に現場で役立てるには、実務スキルや顧客対応力、そして集客の仕組みづくりが必要です。並行して『現場の情報に触れる』『将来設計』『誰にどんな価値を提供するのかを考える習慣』の3つを意識しておくと、挫折せず進めると思います」
●40代会社員は、FP取得による独立起業はおすすめ?
「私は強くおすすめします。40代という年代は経験と信頼を兼ね備えた最高のスタートタイミングだからです。FPの仕事は、ただ知識を語るものではなく、人生経験を通じて信頼を得る職業です。40代会社員であれば、社会人としての経験値、顧客に近い生活課題の実感、人脈や信用という武器を持っています。実際、私が運営しているスクールでも40代で未経験からスタートし、半年~1年で副業・独立に成功している方はいます」
40代会社員は、チャレンジするべき時期といえるかもしれない。資格取得を目指すならぜひその先まで有意義な人生設計をしたいものだ。
調査出典:マンダム「ルシード 40代ミドル男性白書 2025」
取材・文/石原亜香利