『クールビズ』は、2005年に環境省が始めた地球温暖化への対策です。公式な実施期間は廃止されていますが、環境に配慮しながら快適に働くための取り組みとして定着しています。
目次
クールビズの定義と歴史的背景
『クールビズ』という言葉は定着していますが、その定義を正しく理解していない人もいるのではないでしょうか?誕生した背景や目的、取り組みの変遷について詳しく見ていきましょう。
■環境省が定める公式定義
クールビズとは、環境省が提唱する地球温暖化対策の一環です。過度な冷房に頼りすぎず、暑い夏をさまざまな工夫を用いて快適に過ごすライフスタイルを指します。
具体的には、室内の温度を適正化することや、その温度で快適に過ごせる軽装を取り入れることです。強い日差しを遮断するカーテンやブラインドの設置、省エネタイプのエアコンへの買い替えなども含まれます。
近年では、脱炭素につながる取り組み『デコ活』の一環として位置付けられ、全世代がTPOに合う働きやすい服装を選択できる『オフィス服装改革』としても推進されています。
出典:デコ活アクション:クールビズで、「働き方」を快適に!(令和7年度) | 報道発表資料 | 環境省
出典:デコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動) | 環境省
■クールビズが誕生した背景と目的
クールビズは、2005年に環境省の呼びかけによって誕生しました。当時は、夏場でもスーツにネクタイという装いが一般的で、オフィスの冷房温度も低く設定されていました。
そのような状況の中、過度な冷房利用を抑制し、CO2排出量を削減する目的でクールビズが提唱されたのです。具体的には、オフィスの冷房設定温度を28℃に保ちながら、ノーネクタイ・ノージャケットなどの軽装で快適に過ごすことを促進しました。
このアプローチにより、省エネとCO2排出量削減を同時に実現する取り組みとして定着しています。
■クールビズの変遷
導入された当初は、ノーネクタイ・ノージャケットが一般的でしたが、2012年には『スーパークールビズ』が登場し、服装規定がさらに緩和されました。ポロシャツ・Tシャツなどの着用も許容されるようになり、より快適な職場環境の実現につながっています。
特筆すべき変化は、2021年4月に実施された制度改革です。環境省は、それまで設けていた『5月から9月まで』という公式実施期間を廃止し、各企業・組織の判断に委ねる方針へと転換しました。
これは気候変動による地域差の拡大や、多様な働き方の普及を背景としています。この変更により、クールビズとは何かという定義はそのままに、より柔軟で実効性の高い取り組みへと進化しています。
男性のためのクールビズ服装ガイドライン
単に軽装にするだけでなく、TPOに合わせた適切なスタイル選びが重要です。男性の基本スタイルと、職種別の服装選びのポイントについて詳しく解説します。
■基本的なクールビズスタイル
基本的なスタイルは、ノーネクタイ・ノージャケットです。このスタイルは、室温28℃でも快適に過ごせる軽装として、環境省が推進している取り組みの中心となっています。
大切なポイントは、適切な着こなしです。例えば、長袖シャツは室温変化に対応しやすく、袖をまくって調整できるメリットがあります。
単なる無地よりも、襟元にこだわったデザインや爽やかなブルー系、ストライプ柄などを取り入れると洗練された印象に仕上げることが可能です。
ジャケットを着用する場合は、ネイビーやグレーの落ち着いた色合いのものを合わせると、ビジネスシーンでも好印象を与えられます。
■職種・ビジネスシーンに適した服装の選び方
職種によって、クールビズスタイルの適切な基準は異なります。営業職・接客業など対外的な業務が多い職種では、クライアント訪問時には長袖シャツとネクタイ、ジャケットを持参するのが基本マナーです。
内勤業務が中心の職種では、社内ルールに従いつつ、より自由度の高いスタイルを取り入れられます。麻素材の半袖シャツ・ポロシャツは、通気性が良く快適で、より涼しげな印象になります。
ただし、しわが目立ちやすいため、形状記憶素材やアイロンがけで清潔感を保ちましょう。
女性のためのクールビズ服装ガイドライン
女性は、男性よりもスタイルの選択肢が多いため、何を選べばよいのか迷う人も少なくありません。基本スタイルと、オフィス環境に適した服装選びのコツを詳しく紹介します。
■基本的なクールビズスタイル
女性の場合、ビジネスマナーを守りながら、涼しさを追求するのがポイントです。基本的なスタイルでは、露出度の高い服装は避けることが重要です。
トップスは、半袖や七分袖、フレンチスリーブなどを選びましょう。色は淡い色やネイビー、黒などの落ち着いた色合いが適切で、派手な赤といった鮮やかな色はビジネスシーンには不向きです。柄は、無地や細かいドット柄が好ましく、カジュアルな大柄は避けましょう。
ボトムスは、パンツかスカートを選べますが、いずれも短すぎる丈は避けます。パンツはくるぶし丈のテーパード・セミフレアなど涼しげなデザイン、スカートは立った状態で膝下にかかる長さが望ましいでしょう。色は黒や紺色、ベージュなどの落ち着いた色を選びます。
■オフィスに適した服装の選び方
女性のクールビズでは、素材選びが快適さを左右するポイントです。通気性・吸水性・消臭性に優れた素材を選ぶことで、蒸し暑いオフィス環境でも快適に過ごせます。
特に麻・綿などの天然素材は汗を吸収し、肌触りも良く、夏のビジネスシーンに最適です。リネン素材のシャツやブラウスも、汗ばむ季節にぴったりで、見た目にも涼しさを演出できます。
色合いも重要で、白やベージュ、ライトブルーなどの淡い色・寒色系を選ぶと、視覚的にも涼しげな印象を与えられます。同系色でまとめたワントーンコーデも、すっきりとした印象を作り出すコツです。
夏場の冷房対策として、薄手のカーディガンなどの羽織りものを一枚用意しておくと、室温変化にも対応できて安心です。







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