サウナでもマインドフルネス! 睡眠の質改善も
今流行りのサウナは健康的といわれるが、マインドフルネスもできる上に、睡眠の質も改善すると山下氏は話す。
●サウナでマインドフルネスができる
「サウナに入っているときには、普段感じないような体の感覚を味わいます。熱かったり、肌がピリピリしたり、汗が出ているなどの感覚を体のどこでどんな風に感じているのかを自分で意識することができるでしょう。これはまさにマインドフルネスです」
●デトックス効果も
「サウナはデトックスにもなります。特に毒素の中でも、ヒ素や鉛、水銀、カドミウム、ビスフェノールA、フタル酸エステルなどは、発汗によって体外に排出されやすいのです」
●冷水浴もおすすめ
「冷水浴もおすすめです。冷たさを感じる体の部分や冷たさに慣れていく感覚など細かく観察してみましょう。冷水の中で静かに呼吸をしていると、温かいとすら感じるかもしれません。吐く息がひんやりするくらいになると、頭がすっきりとして言いようのない幸福感に包まれるでしょう。
冷水浴にはドーパミンやエンドルフィンなどを分泌する効果があって、ストレス軽減効果が期待できます。また睡眠の質を改善します。
サウナ大国フィンランドでは、サウナに入れば睡眠薬はいらないといわれるくらいなのです。高温と低温を交互に体感することで、身体の自律神経の反応が鍛えられますので、睡眠の質も改善するのです」
ぜひ次にサウナに行ったときには、サウナと冷水浴によってマインドフルネスを行い、快眠を目指そう。
眠れぬ夜を過ごしていたり、睡眠不足に陥っている人は、ぐっすりと睡眠を取って取り返そう。そのために寝る前のルーティン、食事内容の見直し、マインドフルネスイーティング、サウナ・冷水浴などを実践してみてはいかがだろうか。
取材・文/石原亜香利
ゾンビ習慣から抜けだすノウハウが満載の一冊
誰もが何かしら、『やめたい』と思っているのになかなか『やめられない』悪習慣を持っているもの。その悪習慣をゾンビ習慣と呼び、やみつきさせる脳の仕組みを解明、「エモーションシフト」という新メソッドを用いて、「今度こそ」やめられるコツとワザをわかりやすく解説した書籍が『「やめられない」を「やめる」本 -脱・依存脳-』が話題だ。
著者の山下あきこさんは、25年に渡り、脳神経内科の専門医としてさまざま疾病の診療にあたってきた。扱う疾病や症状は主に脳梗塞や認知症、頭痛、めまい、しびれなど。そして、その多くが、飲酒や喫煙、夜ふかしなど、「やめたいのにやめられない」悪しき生活習慣が原因になっているという。
例えばお酒の飲み過ぎで手足のしびれを起こしたり、食べ過ぎのせい糖尿病になったり、夜あかしが続いて頭痛やめまいを起こしたり……。そうした悪習慣や依存行動が病気をつくっているので、まずはその依存を解決することが、病気の予防や根本的治療になる、というのだ。
「今日からタバコをやめます!」と宣言したのに、その夕方にはタバコを買いに行く。「一週間お酒を飲まない」と決意したのに、3日後にはビールが冷蔵庫に並んでいる……。あなたの周りにそんな人はいないだろうか。実は山下さん自身も10年ほど前は同じだった。
自ら実体験した「やめられないをやめる」コツ
「ところがある時、ひょんなことから禁煙に成功することができたんです。その成功がきっかけとなり次はお酒をやめました。さらにスナックやスイーツを食べる頻度もかなり減りました。さらにさらに早起きが苦手だった私が、毎朝5時に起きるようになったんです。もちろん、あっさり到達できたというわけではありません。とはいえ、ひたすら我慢と根性で頑張ったというわけでありません。私は最初の禁煙で「やめるコツ」を掴んだから、『やめられない』を『やめる』ことができたのです」(山下さん)
「今年こそ、やめたい!」「今年こそ、変わりたい」と思っている方に、ぜひとも手に取っていただきたい1冊だ。