「DIMEトレンド大賞2024」発表・贈賞式レポート！食品部門賞、日用品部門賞、ライフスタイル部門賞に選ばれたのは？

2024.12.27

2024年の漢字は「金」。今年はどんな出来事やモノ、人物があなたにとって金色に輝いただろうか。

2024年12月11日、ビジネストレンドマガジン『DIME』、WEBメディア『@DIME』による年末の恒例企画「2024 第37回小学館DIMEトレンド大賞」の発表・贈賞式が東京の青山にある「AOYAMA GRAND HALL」で行われた。

今年ヒットした話題の商品やサービスについて読者投票を行い、集まった4万超の〝声〟をもとに編集部員が6つのカテゴリーで部門賞を選出。第一次選考を経て、最終選考委員（ヒャダインさん、安部敏樹さん、山崎怜奈さん、DIME編集長・石﨑寛明）によって各部門の金賞、そして大賞が選ばれた。

本記事では、「食品部門賞」「日用品部門賞」「ライフスタイル部門賞」3つのラインナップ、また、全部で6部門の中から見事選ばれた「大賞」を受賞スピーチとともに紹介する。

【食品部門賞】発想の上乗せで体験価値を大きく向上

■アサヒビール株式会社「未来のレモンサワー」★金賞

独自の缶を採用し、開けた瞬間に本物のレモンスライスが浮き上がるワクワク感! フレッシュな香り、味わいなど五感で味わえる世界初のレモンサワー。

「今年に限定エリアで発売して、大変好評をいただけました。これから近畿、東海、北陸エリアでも発売されるので、多くのみなさんに楽しんでいただきたいです。新しい商品を通じて、アルコールライフや人生に豊かな体験を提供できるような会社として頑張っていきたい」（アサヒビール株式会社マーケティング本部新ブランド開発部未来のレモンサワーブランドマネージャー山田佑）

■味の素株式会社「パスタキューブ」

発売半年で800万食超を売り上げた、日本初・キューブタイプのパスタ用調味料。フライパン1つ＝ワンパンに水、麺、『パスタキューブ』を入れてゆでるだけで、手軽にパスタが完成する。

「入社3年目の若手社員のアイディアから始まり、開発期間1年半で発売に至ることができました。おかげさまで800万食を突破しましたが、〝ワンパン・パスタ〟を日本で実践したことがある人はまだ10％にも満たない。まだまだ『パスタキューブ』にできることがあると考え、ブランドの成長と共に豊かな食生活を実現できるよう取り組んでいきたい」（味の素株式会社コンシューマーフーズ事業部風味調味料グループ長谷駿佑）

■キリンビール株式会社「キリンビール晴れ風」

飲みごたえと飲みやすさの相反要素を両立し、若年層やビール離脱層も取り込んだ新定番ビール。発売からおよそ3か月で1億円を突破。目黒蓮を起用したCMも好評。

「弊社のビールカテゴリーとしては『一番搾り』以来、17年ぶりとなる新ブランド。ビールが苦手で飲んでいない方にも魅力を知っていただきたいと開発にあたり、特徴的なカラーリングやネーミング、商品を通じた日本の風物詩を守る活動など、今までのビールにはなかったチャレンジにも取り組みました」（キリンビール株式会社マーケティング本部マーケティング部ビール類カテゴリー戦略担当向井優夏）

【日用品部門賞】新感覚のエンタメ性を盛り込んで面倒な手間を改善

■花王株式会社「トイレマジックリンこすらずスッキリ泡パック」★金賞

ブラシのこすり洗いが要らないスプレー式の便器内専用クリーナー。噴射すると吸着泡が密着して汚れを取り込み、5分間放置して水を流すだけでトイレがピカピカに。ツヤが長持ちするので黒ずみ、黄ばみ、尿石などの付着も予防する。

「たびたび嫌いな家事1位に選ばれてしまう、トイレ掃除。女性への負担の偏りやトイレブラシを使いたくない嫌悪感を払拭するべく、誰がやっても泡がパックして流すだけできれいにできるトイレ掃除クリーナーを開発。トイレが不浄の場からリラックス空間へ変貌した時代の空気感を取り込み、パッケージングや香りにもこだわり抜きました」（花王株式会社ホームケア事業部ブランドマネジャー加藤安友実）

■株式会社コメリ「CRUZARD泡洗車用フォームガン」

ホースのない場所でもOK。電動・高圧洗浄機がなくても泡洗車ができる、蓄圧手動式フォームガン。SNSで商品の魅力を積極的に発信したこともヒットを後押し。

「巷で流行りの泡洗車を自宅で気軽に楽しめて、一般の半額程度という低価格。弊社のモットーである『よりよいものをより安く』を具現化できたPB商品です。コメリの商品はユーチューバーの方々が良いこと、悪いことを面白おかしく、いろいろレビューしてくださっています。よろしければ動画などもぜひ」（株式会社コメリ日用品・家電・カー・レジャー用品商品部リーダーマーチャント中川浩平）

■大正製薬株式会社「アライ」

脂肪の吸収を抑えることで内臓脂肪や腹囲を減らす、日本初の内臓脂肪減少薬。処方箋がなくても薬局で買えるOTC医薬品（市販薬）としての発売にこだわり、発売3か月で年間計画の7割を販売した。

「開発に16年。内臓脂肪は過剰に溜まると生活習慣病のリスクになります。脂肪減少は医学的に大変重要ですが、努力をしても十分な効果を得られない人が多く存在する領域。消費するエネルギーよりも摂取するエネルギーが多いと脂肪は蓄積します。『アライ』はこのエネルギーのバランスの適正化に有効に機能します」（大正製薬株式会社セルフメディケーション臨床開発部藤田透）

【ライフスタイル部門賞】「みんな一斉にはじめる」国民性にフィット

■金融庁「新NISA」★金賞

2024年1月より非課税投資枠の拡大などさらに使いやすく、便利な制度として生まれ変わった。国民の4人に1人が利用し、資産形成の新たな選択肢へ。

「大幅に制度が拡充したことでより多くの方が口座を開設、より多くの金額を投資していただいている。投資はリスクがつきものですが、長期・分散・積立をかけ声にしているので、そこも念頭に置いて安定的な資産形成の選択肢として活用していただければと思います。ライフスタイル、ライフプランをサポートできるような、日常に根付いていくような制度になることを期待してしっかり運用していきたい」（金融庁政務官西野太亮）

■株式会社アシックス「GEL-KAYANO 14」

1993年の発売以来、国内外で愛されるシューズ『GEL-KAYANO』シリーズ。『GEL-KAYANO 14』は2023年にパリで発売した新商品を皮切りに世界中で大ヒット。選考委員のヒャダインさんも愛用しており、贈賞式当日にも着用していた。

「『GEL-KAYANO 14』は2008年からオリジナルシューズを展開し、当時は欧米を中心にランニングシューズとして非常に高く評価されました。復刻にあたっては本物感にこだわり、オリジナルシューズを手がけたデザイナーや開発者にヒヤリングをしながら細やかに再現。現在のトレンドにあわせた材料やカラーでアップデートしました」（株式会社アシックススポーツスタイル統括部開発部部長斉藤建太郎）

■株式会社タカラトミー「リカちゃん『フォトジェニックリカ』シリーズ」

歴代初となる、大人向けリカちゃん。関節が動く可動式「ネオリカボディ」の開発で、リカちゃんの自然なポージングが可能に。SNSに投稿する「リカ活」需要をカバーした。

「コロナ禍にInstagramで大人がリカちゃんの画像をあげているのを見かけて、美しくポージングできるボディを開発したいと着想を得ました。子ども用の人形は着せ替えがしやすいように関節があまり曲がらないので、大人のためのフォトジェニックなリカちゃんを作ろう、と。発売から57年で初の試みです。リカちゃんと過ごすことで少しでも癒しになれば、うれしく思います」（株式会社タカラトミー事業統括本部 Hitsビジネス本部リカちゃん事業部部長向井里奈）