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ChatGPTで得られた情報をインサイトに変えるテクニック

2024.11.29

 テクノロジーは知ることが目的ではありません。「知ったことをどのように生かすのか」「テクノロジーによって自分の行動をいかに変えるのか」がポイントです。例えば「ChatGPT」も例外ではありません。仕組みを理解するだけでなく、自分にとってどのように役立つのか、考えるべきでしょう。私も「『ChatGPT』を自身の仕事に生かせないか」と考えた結果、調査の分析に加えて、本連載などに関する原稿執筆にも積極的に活用しています。実は、この原稿のうち、13%の文字は「ChatGPT」で生成したものです。「ChatGPT」に文字を入力して回答を得るといった時間を差し引いても、執筆時間は約1割削減されました。

 例えば「心理的安全性とは?」と入力すれば、左下写真のように実用的な回答を得られます。質問の仕方次第では、用語の定義だけでなく、その効果や実現方法まで示唆してくれるのです。現在、私はビジネス書3冊の原稿執筆を同時に進行中なのですが、一般用語の解説には「ChatGPT」の回答を活用することにしました。

回答の速さと精度を求めるなら「GPT-4」が使える有料プランに

 さらなる生産性のアップを目指し、月額利用料20ドル(日本円で約2600円)の有料プラン「ChatGPT Plus」を契約しました。無料プランの場合、回答の遅い時や、回答されない時間帯もあります。一方の有料プランは回答が生成されるスピードが速く、その体感は2倍以上。英語での回答はさらに速いことを実感しています。

 今年3月からは、新しい大規模言語モデルとして「GPT-3.5」の発展版である「GPT-4」がリリースされ、有料プランで使えるようになりました。「GPT-4」によって「ChatGPT」が回答する速度と精度は、さらに高まった印象です。開発元のOpenAIいわく「GPT-4」は「GPT-3.5」に比べて、扱える単語は約8倍増加。事実に基づく回答の確率が約40%も高まったとのこと。「GPT-4」に米国司法試験の模擬試験を受けさせた場合、受験者の上位10%の水準に達することがわかったそうです。

 AIはデータを蓄積すればするほど精度が高まり、引用するデータを絞ることもできます。これまで私が執筆した書籍24冊の原稿をすべて読み込ませれば「ChatGPT」が私の代わりに取材に答える……という日が、すぐそこまで迫っているわけです。

求められるのは入手した情報をインサイトに変える力

 特定の条件に関する情報を収集するといった「定型的な作業」は人間がやるのではなく、文句を言わずに24時間・365日にわたって作業できるAIに任せたほうがいいと考えます。今後、時間をかけて大量の情報を探す作業は、人間に求められなくなるでしょう。

 一方でAIに代替できないのは「生み出す力」や「アイデアを出す力」であり、非連続でパターン化されていない情報から「読み解く力」、つまり「インフォメーションをインサイトへ変える力」です。顧客やリーダーが欲しいのは、インフォメーションではなく、インサイトです。「ChatGPT」の回答などで得られる情報は、検索時間の削減という価値以外のものを提供できません。「ChatGPT」などで得た複数のインフォメーションをどのようにつなぎ合わせるかが重要なのです。私が経営するクロスリバーのクライアント企業において優秀な成績を収める「できる社員」は、インフォメーションをインサイトに変えて提供しています。

例えば「ソロキャンプが流行っている」というのは単なるインフォメーションにすぎません。キャンプが人気を集めている背景や関連情報に共通する要素などを見いだすことで、相手に響くインサイトを伝えることができるのです。自分の仕事がAIによって奪われるのではないかと不安に思うのでなく「人間にしかできない仕事は何か」「自分の仕事にテクノロジーを使うことができないか」と前向きに考えることが大切です。

ChatGPT

「心理的安全性とは?」の入力に対する「ChatGPT」の回答。例えばパワハラに関する原稿を執筆している際には1段落目(~意見交換ができる場を提供します~)の箇所を使用。組織論やリーダー像について書いている時は3段落目までの全文を使うなど、活用範囲を適宜変えるようにしています。

文/越川慎司

クロスリバー代表取締役。AIなどのテクノロジーを駆使して全メンバーが週休3日を実践しながら、800社へ働き方改革を提供している。

800社17万3000人のAI行動分析でわかった「仕事の無駄」を絶つ超タイパ仕事術

「時短を意識して仕事を進めるためには、一日を通して計画的に準備することが大切です。仕事時間だけに意識を傾けるのではなく、働く前後の時間を有効に活用することも心がけましょう。精神を落ち着かせることや、リフレッシュのための時間を確保することで、仕事時間中の効率が高まり、結果的には時短につながります」と話すのは、ビジネスコンサルタントの越川慎司さん。

複業・週休3日を実践しながら800社へ働き方改革のノウハウを提供し、24冊以上のビジネス書を執筆している、まさに仕事の達人だ。同氏がこれまでに働き方改革を支援してきたのは800社以上にのぼる。クライアント企業の優秀なビジネスパーソンに見られる行動を分析して導き出した、業務の無駄を徹底的に省き、仕事のタイパ(タイムパフォーマンス)を高める方法を著書「最速で結果を出す超タイパ仕事術」で詳しく解説している。

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