退職者から評価が低かった企業に共通する「トップダウン」「年功序列」なクチコミ
成長を実感し、ポジティブな理由で退職する社員がいる一方で、大きな不満を抱えて去る社員もいる。
金融業界に限定して集計した今回のランキングで、退職者からの評価が低い企業のクチコミに多く見られたのは「トップダウン」「年功序列」といった、旧態依然の組織文化を指摘する声で、退職者から高く評価される企業のクチコミとは対照的な結果となった。
今後、ますますアルムナイ採用が拡大していくことが予想されるが、制度を機能させるためには、こうした組織課題に向き合うことが求められるのではないか。
外の世界で経験を積んだ元社員の意見やフィードバックを積極的に受け入れるなどし、オープンな組織への改革に取り組める企業かどうかも、元社員に「また働きたい」と思わせる分かれ道となりそうだ。
■OpenWorkに投稿された退職者から評価が低い金融業界企業のクチコミ
「トップダウンで物事が決まってしまい、決まったことが降りてくるだけで、反論したくても決まったことだからと言われてしまう古い体質(女性)」
「組織としては明らかにトップダウンの傾向が強い。位が高い所から低い所へ指示が徹底され、若手からの意見を吸い上げるといった取り組みはあまり期待できない。法的な縛りもあるだろうが、現場や若手の意見や希望に向き合い、役職者や役員がそれを実現すべく行動していかなければ、今後の生き残りは難しいと考え。(男性)」
「体育会系の文化であり、根性論がまかり通っている。またトップダウンの古い体質は今の時代でも変わらず、反対意見などが生まれない環境(男性)」
調査概要
OpenWorkに投稿された、金融業界を2019年以降に退職した元社員による会社評価レポート1万3531件を集計。
構成/清水眞希