世界の大手総合旅行ブランドの一つであるエクスペディアは、毎年恒例の「有給休暇の国際比較調査」を2024年3月26日から4月3日にかけて実施。6月20日に続く、2回目となる結果報告リポートを公開した。
日本で働く人の半数以上が休暇取得に「罪悪感」
【世界】休暇を取得する際に、「仕事をカバーしてくれる同僚に罪悪感がある」と回答した割合
【日本】2024年に取得する予定の有給休暇の日数
休暇の取得について、日本で働く人の53%が「仕事をカバーしてくれる同僚に罪悪感がある」と回答、世界で3番目に多い割合となった。
さらに、2024年に取得する予定の有給休暇の日数について、日本で働く人の52%が「2023年と同じ程度の日数」と回答、21%が「わからない」と回答した。
「罪悪感」の影響もあるためか、休暇取得にあまり積極的でないことが推察できる。
■日本で働く人の6割が「上司が休暇取得に協力的」
【日本】「上司が休暇取得に協力的」と回答した割合の推移
一方で、自身の上司が休暇取得に協力的かについて、61%が「協力的である」と回答。過去の調査の同回答の推移を見てみると、この割合は2020年の65%には及ばないものの、2022年からは3%上昇した。
2019年4月に有給休暇の取得が義務化され、上司や職場の協力体制も徐々に改善されているようだ。
■日本において部下の休暇取得を承認する立場にある人の9割以上が「休暇を申請されたら柔軟に対応する」
【日本】「休暇を申請されたら柔軟に対応する」と回答した人の割合
日本で働く人のうち、部下の休暇取得を承認する立場にある人(n=421)の92%が「休暇を申請されたら柔軟に対応する」と回答。休暇取得に対し、9割以上の上司が実際に協力的であることがわかった。
調査概要
エクスペディアでは、世界中の人々のワークライフバランスを調査するため、「有給休暇・国際比較調査」を2000年から継続して実施している。今年で24年目となる本調査は、アメリカ、イギリス、カナダ、メキシコ、フランス、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、香港、シンガポールの1万1580名を対象に、世界的な戦略調査会社ハリス・リサーチ・パートナーズがエクスペディアに代わり、2024年3月26日から4月3日の期間にオンラインで実施した。世界平均の許容誤差から判断すると、許容誤差は1~4%、信頼度90%は統計的に有効であるとされている。
構成/清水眞希