⾸都圏在住者の半数が「1時間以上」かけて通勤するも、「30分圏内」に住む人も増加
通勤時間は、全国で見ると「30分」(24.3%)が最も多く、次いで「60分」(21.3%)の順となった。
これを過去の調査と同様に、対象を首都圏在住者(166名)に限定すると、「60分」(24.7%)が最も多く、次いで「61分以上」(24.1%)となった。「1時間以上」かけて通勤する人は約半数(48.8%)いるが、50年前の約6割(63.4%)、25年前の約7割(72.2%)と比べて減少している。
一方、会社の「30分圏内」に住む人が3割近く(28.9%)と、50年前の16.8%、25年前の9.3%から大幅に増加した。バブル崩壊後の「失われた30年」という⻑期停滞を経た日本では、コロナ禍を経て働き方そのものが見直されるようになった。ワークライフバランスを重視する傾向は若い世代を中心に強くなっており、これまで通勤に充てられていた時間を自分や家族との時間に使いたいという気持ちが表れているのかもしれない。
夫婦の対話時間は1日「1時間以上」が4割、家族と過ごす時間が増えて増加傾向
既婚者200名を対象に、1日の夫婦の対話時間を聞いた。50年前は「30分」(34.9%)、25年前は「15分」(31.2%)が最多だったが、今回は「1時間」(28.5%)が最も多い結果となった。また、「2時間以上」も50年で倍増(6.9%→6.4%→15.5%)している。働き方改革やコロナ禍でテレワークが広まったことで、⾃宅で家族と過ごす時間が増えた結果、夫婦の対話時間も長くなっているようだ。
一方、夫婦の対話時間が「ない」と回答した人は約1割(12.0%)と、25年前(10.2%)と変わらず一定数いることがわかった。50年前は0だったので、共働き世帯が増えたことによる共有時間の減少が一つの要因かもしれない。
“読書離れ”が加速し、本を読まない人が半数に
“活字離れ”や“読書離れ”と言われる昨今、本を「読まない」人が大幅に増加し、全体の半数近く(47.8%)を占めた。
読む時間を見ると、25年前までは約3割の人が1週間に「2~3時間」だったが、今では読んでも「1時間以下」(25.8%)と、この50年で読書時間は大きく減少した。電子書籍の登場で何冊でも本が持ち歩けるようになったものの、スマートフォンの普及などによって時間の使い方が大きく変わっているようだ。