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株価の爆騰は必然だった!NVIDIAが急成長をはたした「3つの理由」

2024.06.11

NVIDIA爆騰のわけ【1】ChatGPT公開によるAI半導体の需要爆増

半導体メーカーの過去23年の業績半導体メーカーの過去23年の業績
ChatGPT登場前(2022年)は、ゲーム用のGPUが主力商品であった。半導体メーカーとしてのNVIDIAの規模は世界第10位というポジション。「品不足も多分に影響していますが、今ではAI半導体の市場を独占し、2023年にはTSMCに次ぐNo.2メーカーに成長。今年はTSMCを抜く可能性もあります」(湯之上さん)。

NVIDIAのAI半導体の売上高は2023年4月から急上昇!NVIDIAのAI半導体の売上高は2023年4月から急上昇!
もともとはゲーミング用のGPUが主力商品だったもののChatGPTが普及し始めた2024年3月を境にNVIDIAのAI半導体の売り上げが急増。株価もそれに連動して上昇した。「今後4500年間配当を出し続けなければ、この株価は正当化できないという説もあるほどの勢いです」(湯之上さん)。

NVIDIA爆騰のわけ【2】独自開発のプラットフォームによる優位性

■ 画像処理用の「GPU」を科学計算用に転換したのが始まりだった

画像処理用の「GPU」を科学計算用に転換したのが始まりだったグラフィック処理用のGPUを科学計算に使ってみようという高難易度のテクニック「GPGPU」が20年程前に登場。それに目を付けたNVIDIAが簡単に「GPGPU」を使えるように開発した。

Microsoft、Walmart、Dell、Lenovoなど大手企業が採用

CUDA(Compute Unified Device Architecture)とは、コンピューターのグラフィックスプロセッサー(GPU)を利用して汎用の並列計算を行なうためのソフトウェア開発・実行環境のひとつ。米NVIDIA社が自社製GPU向けに開発・提供している。

CUDA

NVIDIA爆騰のわけ【3】AI半導体にライバル不在で完全独走状態

対抗するのは顧客である米クラウドメーカー対抗するのは顧客である米クラウドメーカー
上記の図における「Others」はグーグルやアマゾンなど、AI半導体を発注する側の企業たちだ。今後のNVIDIAの真のライバルは、AMDやインテルではなく、GAFAMらビッグテックとなる。

AI半導体の特異性

AI半導体の特異性「CoWoS」パッケージの構造図。シリコンインターポーザー上にGPUやHBM(※1)を高密度で配置している。TSMCがNVIDIAのGPUのために開発した構造で、AI半導体を作れるのが彼らだけなのはこれが理由だ。

※1 HBM:High Bandwidth Memory(高帯域幅メモリ)の略称。特に高速なデータ転送を必要とするアプリケーションのために設計された、半導体メモリー。通常のメモリーよりも多くのデータを、より速く処理できるのが特徴だ。

取材・文/安藤政弘 イラスト/山本さわ

※図表に関しては2024年4月17日に開催された「半導体関連企業の羅針盤シリーズ」で湯之上氏が作成したものを編集部にて再構成。
※掲載している情報は4月25日時点のものです。

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