小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

自分自身に飽きていた、俳優・石原さとみが語る変化を求める気持ちとの向き合い方

2024.05.31

「世間が抱く私のパブリックイメージには自覚がある」そう語る彼女は、なぜ20年以上の芸歴で築き上げた〝自分〟を変える必要があったのか。その理由と答えを探る──。

石原さとみ俳優  石原さとみ
いしはら・さとみ/1986年生まれ、東京都出身。2002年『第27回 ホリプロタレントスカウトキャラバン』でグランプリを受賞。翌年、映画『わたしのグランパ』で俳優デビュー。放送中のドラマ『Destiny』(テレビ朝日系、毎週火曜21:00~)で主演を務め、元恋人の謎を追う検事・西村奏役を熱演。『あしたが変わるトリセツショー』(NHK)ではMCを務める。映画『ラストマイル』が2024年8月23日公開予定。

「何としても変わりたかった」30代になった彼女が選んだ世界

今から7年前──30歳を迎えた彼女は焦っていた。このままの自分では世の中に飽きられるだろう、と。

「実際、自分自身が〝石原さとみ〟に飽きていた時期でした。自分が飽きていたら、きっと世間も同じように感じるはず。だから、何としても変わりたかったし、変わらなきゃいけないと思ったんです」

危機感を抱いた石原さんは、すぐさま行動に移す。映画『さんかく』『ヒメアノ~ル』などで知られ、人間の心理をえぐる鬼才と評される監督・吉田恵輔(よしだ けいすけ)氏のもとへ行き、「私を変えてほしい」と直談判したのだ。

「吉田監督の作品は、自分と真逆の位置にあったんです。そこにあるのは、エンタメを届けるドラマとは違う、まるでドキュメンタリーのような世界観。自分のパブリックイメージを考えると、絶対にオファーが来ない自覚はありました。私が生きていない世界がここにあると思った。だからこそ吉田組に入りたかったんです」

その熱量が実を結んだのは3年後。念願かなって吉田監督の映画『ミッシング』の脚本が届く。描かれた内容は、まさに彼女が求めていた世界そのものだった。

「読んだ瞬間『うわぁ、こういうこと!』と感じました。絶対やりたいと思ったけれど、正直どうやって演じればいいのかわからない部分も多くて、怖さがあったのも本音です。だけど、やらないという選択肢は1ミリもなかった」

石原さんに託されたのは、幼い娘の失踪をきっかけに、出口のない暗闇を彷徨(さまよ)い続ける母親・沙織里役。脚本が届いたあとに自身も出産を経験し、それによって「自分の命より大事なものを失う怖さ」の解像度が格段に上がったという。

「脚本を読んだ時の感情が、出産前後で全く違いました。子供が生まれたあとは『もうこの感情になりたくない』って、苦しくて……。でもそれって、沙織里を演じるうえで一番大事な気持ちなんだと思います」

同作品は、産休明けにクランクインした復帰作のひとつ。しかし、彼女にとってはある意味〝デビュー作〟でもあった。

「今まで携わってこなかったジャンルなので、まるで新人のような気持ちで挑みました。ようやくスタートを切れた感覚です。そうならざるを得ないくらい追い込まれていたのもありますが、自分自身の知らないところをたくさん引き出してもらったし、学びもたくさんありました」

まるで沙織里の人生そのものを生きているかのような、怖いほどの生々しさを感じられる演技。そこにいるのは、世間が知っている〝石原さとみ〟ではない。

「私たちの仕事はお芝居をすることじゃなく、役を生きること。どんな生き方をすべきなのか、そういった姿勢で演技に臨める人こそが〝役者〟なんだと思います。だから私も〝役者〟になりたいです」

30歳の頃、自分自身に飽きてた。
だから「絶対私にオファーが来ない作品」に直談判した

石原さとみ

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年9月13日(金) 発売

DIME最新号は「AIスマホ Copilot+ PC 完全攻略ガイド」!SKY-HI、パリ五輪代表Shigekixも登場!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。