対面とリモートのよりよいバランスを取り効率的かつ効果的なチームを築く
働き方の多様化が進む中、対面とリモートのバランスを取りながら、効果的なコミュニケーションを行なえるように心がけましょう。
例えば、新しいプロジェクトがスタートした際は、自分が携わる仕事の内容や初対面のメンバーへの期待感だけでなく、不安や緊張も伴います。こうした感情をメンバー同士で共有し、解消することができるのも、対面でのコミュニケーションの大きな利点です。
対面でのディスカッションを積極的に行なうようにすれば、多様な視点やアイデアが交わされ、革新的な解決策が生まれる可能性も高まります。
対面での交流では「非言語的なコミュニケーション」も重要な役割を果たします。相手の表情や身振り手振りから感情を読み取れることは、対面ならではです。そのような場において、相手の表情から感情を読み取る能力が、対人関係や職場でのコミュニケーションに大きな影響を与えると、心理学者のポール・エクマンは指摘しています。対面での交流は、そのような「非言語的なコミュニケーション」のスキルを育む機会でもあるのです。
一方、リモートの場合は、物理的な距離感からくるコミュニケーションの障壁が存在しますが、対面で築いた信頼関係があれば、乗り越えられるもの。そのことを意識して、対面の時には信頼関係を深めることを意識してください。
対面とリモートのよりよいバランスを取る方法は、組織の文化や業務の性質によって異なります。両者のよさを理解し、適切に組み合わせることで、柔軟性と生産性の高い働き方を実践できます。
対面とリモートのバランスを見極め、効率的かつ効果的なチームワークを実現しましょう。対面のコミュニケーションの価値を再認識し、信頼関係に基づく強固な〝仕組み〟を作ることによって、チームとしての成長を加速させることができるはずです。そして、その過程で生まれるイノベーションが、あなたが関わるビジネスの未来を切り拓いていくことでしょう。
文/越川 慎司
全員が専業禁止、週休3日の株式会社クロスリバーの代表取締役社長。800社超の働き方改革を支援している。仕事のタイパを上げるオンライン講座の実施は年間400件以上。自著29冊、最新刊『最速で結果を出す超タイパ仕事術』(小学館)が好評発売中。