2024年1月24日、DIME初のビジネスカンファレンス「DIME Business Trend Summit」が開催された。当日はオンラインでの同時配信も実施。ビジネスの第一線で活躍する著名人が登壇し、様々な視点から新たなヒット商品、サービスを生み出すためのヒントを共有。時代を生き抜くための気づきが詰まったセッションの様子を紹介する。
ビジネスセッション【3】
ビジネスの現場でどうAIを活用すべきか? AIで変わる新しい働き方
ChatGPTの登場により、一躍脚光を浴びたAIの活用。「人の仕事が奪われる」とネガティブな意見も飛び交う中で、企業において着々とAIの実装が始まっている。本セッションでは、専門家のふたりが日本企業におけるAIの活用について語った。
藤井保文氏(株式会社ビービット執行役員CCO兼東アジア営業責任者)
馬渕邦美氏(株式会社松尾研究所 パートナー/元META執行役員)
MC:グローバー氏(ソロアーティスト、ラジオパーソナリティー)
目の前に1万人の優秀な人がいて、仕事を欲しがっている。それがAI
藤井保文
東京大学大学院 情報学環・学際情報学府修士課程修了。株式会社ビービット 執行役員CCO兼 東アジア営業責任者。
「AIが仕事を奪う」のではない。AIを使いこなす人に奪われるんです
馬渕邦美
米国のメガ・エージェンシー・グループの日本代表として4社のCEOを歴任。その後、META社執行役員を経て現職。
MCを務めてくれたのはこの方!
グローバー
音楽活動を行なう傍ら、ラジオやテレビなど各種メディアなどでも活躍。ナレーションやラジオパーソナリティーも務める。
「使いこなす側」になれるか。それが運命の分かれ道
AIの研究開発は1960年代から始まっており、今は「第四次AIブーム」に位置づけられるという。馬渕氏は、「WordやExcel、PowerPointなど、皆さんが仕事で使っているツールにもAIが入ってくる時代です。今年、あっという間にAIで便利になる体験が、始まってくると思います」と語った。
藤井氏は、日本企業がAIの導入を進めていくために必要なことについてこう話す。
「『全員で危機感を共にすること』と実際に『使う』ことが大切。実際に使ってみると、『うちのビジネスにはこんなリスクがある』と気づけるはずです。そうすると経営陣も含め、アクセルがぐっと踏まれる気がしますね」
馬渕氏は、部署ごとに「AIチャンピオン」を置くことを推奨。
「その人がほかの仕事を見て『無駄なことをしているな』という部分を書き留めて、AIの命令文(プロンプト)を配るんです。どれくらい時間が短縮されたか教えてくれと言えば、あっという間に活用率は5〜6割にいきますよ」
多くの人が懸念する「AIに仕事を奪われる」という言葉。それに対し馬渕氏はこう反論した。
「AIは仕事を奪わないんです。あなたが使いこなせばいいんです。結局、『AIを使い倒しているやつ』に仕事が奪われるんです」
そして、日本におけるAI活用の可能性について、馬渕氏は続けた。
「AIをいかに応用して、新しいものを作るか。そういうおもしろい時代になってくると思います。日本は応用に強いんです」
藤井氏はAIを優秀な人材と捉え、アイデアの具現化に役立てるべきだと話す。
「目の前に1万人の優秀な人がいて、『24時間働けるんですが、何か仕事をください』と言っているイメージです。エンジニアもいて、ビジネスを作れる人もいる。その人たちがアイデアを具現化してくれる可能性があるので、自分の中の妄想をぶちまけて作り続けたら、日本的ないいものが生まれるような気がしますね」
ココをアップデート
1〉危機感を共有して実際に「使う」
実際にAIを使ってみることが重要。「業界破壊的なことが生まれそう」など、事業におけるリスクに気づけるだけでなく、経営陣を含め活用が加速する。
2〉部署ごとにAIチャンピオンを
各部署に「AIチャンピオン」を置くことで、業務上の無駄を洗い出し、効率化を図る。一度、効率の良さを実感できれば、自ずと定着率は上がっていく。
3〉とにかくAIは〝使った者勝ち〟
実際に仕事を奪う可能性があるのは、「AIを使いこなしている人」。AIに仕事を奪われると心配するより、AIを使いこなす側になることが重要。
DIME4月号は超実践的なAI活用法をまとめた「AI仕事術」を大特集
日々進化を続けるAIはいよいよ社会に実装されていくフェーズに入ってきました。また、スマホやPCの“オンデバイス”で搭載され始めるなどスゴいスピードで進化を遂げています。
今月のDIMEはそんなAIの仕事での活用をまとめた特集です。話題のマイクロソフト「Copilot」など今すぐ使えるAIの実践的活用法をシーン別にまとめています。
企画書やプレゼンの構成、メールの返信、プロジェクト管理、データの整理、ブレストなど具体的な使用シーンと活用法を様々な識者に取材し、まとめています。
まさにこれ一冊で自分をアップデートできる一冊です!
実は今回は表紙もAIに作ってもらったり、誌面をAIを活用して作ってみるなど編集部としても実験的な試みを実践しています。
また第2特集ではマクアケ・中山社長、安芸高田市・石丸市長、沢口愛華さん、斎藤佑樹さん、神田伯山さん、モグライダー・芝 大輔さん、映像ディレクター 高橋弘樹さん、ベンチャー投資家・朝倉祐介さん、プロゲーマー翔さん、株式投資家テスタさんなどマンガ好き10名とDIME読者により仕事のモチベーションをアップしてくれる56冊を選出してもらいました。
役立つ情報が満載の4月号、是非お近くの書店などでチェックしてみてください。
DIME2024年4月号
特集 1 企画書 プレゼン メール スケジュール管理ほか
「タイパが爆上がりするAI仕事術」
「インターネット出現以来の産業革命」、そう言われたChatGPTの登場から1年。
生成AIは今なお進化を続けている。さらに昨年末に発表された「Copilot for Microsoft 365」では「Word」「Excel」などビジネスパーソン必須の
OfficeアプリにまでAIが実装された。
今後、生成AIを使いこなせるかどうかで、仕事の効率は天と地ほどの差が生まれるはずだ。来たる〝AI時代〟で一歩先を行く実践的な活用法をシーン別に細かく解説!
特集 2 作業効率が激変!「AI時代の最新PC 32」
AIプロセッサー「NPU」を搭載し、幅広いビジネスシーンをアシストしてくれる〝AI PC〟が登場し始めた。今、春買い替えるべき最新PCを一挙紹介!
特集 3 DIME読者とマンガ好き10名が選んだ仕事に効く56冊!
「ビジネスパーソンが読むべきマンガ大賞」
マンガは単なるエンターテインメントではなく、現代のビジネスパーソンにとって新たな教科書ともいえる存在だ。
ドラマチックなストーリーを通じて、職場で直面する様々な課題や、人間関係の機微、成功への道のりのヒントを与えてくれる。
今回の特集ではマクアケ・中山社長、安芸高田市・石丸市長、沢口愛華さん、斎藤佑樹さん、神田伯山さん、モグライダー・芝 大輔さん、映像ディレクター 高橋弘樹さん、ベンチャー投資家・朝倉祐介さん、プロゲーマー翔さん、株式投資家テスタさんなどマンガ好き10名とDIME読者により仕事に効く56冊を選出してもらった!
<新連載> 気になるあの人の“働く主義”に迫る「ハタラキズム」 第一回 芳根京子さん
〝働くうえでの主義=ハタラキズム〞とは?
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DIME4月号、絶賛発売中!
DIME2024年4月号