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「アサーション」が注目されている理由とスキルをアップする方法

2024.05.23

「アサーション」の具体的なトレーニング方法

勉強する人

(出典) pixta.jp

アサーションのスキルは、日々の継続的なトレーニングによって徐々に身に付いていくものです。すぐに実践できる、具体的な方法をチェックしましょう。トレーニングの効果を上げるための心構えについても解説します。

■身に付けるためのポイント

トレーニングを始める前に意識したいのが、思い込みの手放しです。思い込みが強いと、トレーニングをしても思うような効果を実感できないケースがあります。

例えば、ノン・アサーティブタイプの中には、『人に嫌われてはいけない』『自分の意見を言うのは自分勝手』という思い込みを持っている人が見受けられます。

思い込みをすぐに手放すのは難しいことですが、自分の中にある無意識の観念に気付くだけでも、変化がもたらされます。自分の気持ちを客観視するように心掛け、必要に応じて言語化するとよいでしょう。周囲の評価や結果を気にしすぎないことも重要です。

■主語を「私」にして気持ちを伝える

トレーニング方法の一つが、主語を『私(I)』にして気持ちを伝える『アイ・メッセージ』です。以下の二つの言い方を比べてみましょう。

  • (あなたは)なぜこんなに遅いのか!
  • (私は)もう少し早く仕上げてもらえると助かるのだが…

『あなた』を主語にすると、相手を責める口調になりがちです。自分の感情や主張を一方的に述べる形になり、相手の気持ちが考慮されていません。

主語を『私』にすると、主張がより柔らかい印象になります。相手に依頼する形になるため、言われた方も素直に要求を受け入れられるでしょう。したがって、主語を自分にして主張する癖を日頃から意識すると良いかもしれません。

■DESC(デスク)法にのっとって発言する

DESC法とは、アサーションを以下のプロセスに分解したものです。DESC法を活用することで、受け身にも攻撃的にもならず、自分の言いたいことを分かりやすく伝えられます。

  • Describe(描写する)
  • Express/Explain/Empathize(表現・説明・共感する)
  • Specify/Suggest(提案する)
  • Choose(選択する)

発言をする際は、最初に客観的な事実を伝えます。続いて、事実に対する自分の意見や相手への共感などを伝え、相手が望むような具体的な案を提示し、選択してもらいましょう。相手が選んだ選択肢によって、どのような対応をするかも考えておくことが大切です。

個人や組織を成長させる「アサーション」

ミーティングをするデスク

(出典) pixta.jp

どんなに能力が高い人材が集まる組織でも、チームワークや人間関係が良好でなければ、思うようなパフォーマンスは発揮されません。価値観や働き方が多様化している現代、アサーションの重要性はますます高まっているといえます。

アサーションを身に付ければ、ビジネスシーンはもちろん、プライベートでも良好な人間関係を構築できます。

まずは、自分の普段のコミュニケーションを振り返り、どのような特徴や癖があるのかをチェックしましょう。アサーショントレーニングを地道に続ければ、円滑なコミュニケーションのためのスキルが徐々に養われていきます。

構成/編集部

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