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「わかりました」は敬語?それとも丁寧語?覚えておきたいビジネスシーンでの正しい使い方

2024.04.03

「わかりました」はビジネスの場で使ってよいものなのか、気になることはありませんか。フランクに聞こえる敬語なので、適さない場面があるのではと心配な人もいるでしょう。

今回は「わかりました」を言い換える表現や、同じように使い方に注意が必要な言葉をご紹介します。

「わかりました」は丁寧語

「わかりました」という言葉は、動詞の「わかる」に丁寧語の「ます」を付けて過去形にした丁寧語です。

丁寧語は敬語表現の1つではあるものの、相手を高める「尊敬語」や自分がへりくだる「謙譲語」とは異なり、自分と相手の位置関係を表す意図はありません。

そのため、たしかに丁寧な表現ではあるのですが、他の敬語に比べて相手に対する敬意の度合いが控えめであることが特徴です。

そもそも「尊敬語」「丁寧語」「謙譲語」とは

敬語は、「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」の3つに分類されます。

尊敬語は相手を高めて敬意を表します。尊敬語に該当するのは、「いらっしゃる」「おっしゃる」などです。

謙譲語は、自分がへりくだって相手への敬意を表す言葉です。「伺う」「拝見する」などが謙譲語にあたります。

「わかりました」は「わかります」の過去形であり、「わかります」の「ます」は丁寧語です。その他、「です」や「ございます」も付けても丁寧語になります。

「わかりました」の正しい使い方

言葉のニュアンスを踏まえて、正しい使い方を見ていきましょう。

ビジネスシーンでの使用は避けるのが一般的

「わかりました」という言葉は、ビジネスシーンでの使用を避けるのが一般的です。

尊敬語や謙譲語といった他の敬語に比べ、相手への敬意の度合いが低く、ややカジュアルな印象を与えかねないためです。

■上司の場合は言い換えるのがベター

上司に「明日の10時から会議室を予約しておいて」と言われたら、つい「はい、わかりました」と答えそうになる方もいるでしょう。

しかし、目上の方に対して使う言葉としては不向きであることを押さえておきましょう。前述のとおり、カジュアルな印象がある表現だからです。

これから紹介する「承知しました」や「かしこまりました」といった敬語表現に言い換えましょう。

ビジネスシーンにふさわしい言い換え表現

「わかりました」という言葉は、敬語の1つではあるものの、相手への敬意を表す度合いが控えめです。

なお、「了解しました」「了承しました」という表現も、「わかりました」と同様に、丁寧語ではありますが相手への敬意の度合いが低い言葉です。ビジネスシーンで目上の方には使わないほうがよいでしょう。

ここからは、ビジネスシーンにふさわしい、「わかりました」や「了解しました」などの言い換え表現をご紹介します

「承知しました」

「わかりました」を別の表現で言い換える際におすすめなのが、「承知しました」です。

目上の方にも使えるため、ビジネスシーンで使っても問題ありません。「承知」は、相手の事情などを考慮した上で、依頼や要求を受け入れることを意味します。

【例文】

・〇〇の日程変更の件、承知しました。

・承知しました。後ほどに先方に連絡をしておきます。

「承知いたしました」

「承知いたしました」は「承知する」の謙譲表現であるため、「承知しました」よりさらに相手に敬意を払いたいときに使いましょう。

「承知する」の「する」を謙譲語である「いたす」に変え、さらに丁寧語の「ます」という助動詞を組み合わせた言葉です。「承知しました」も目上の方に使うのは問題ありません。

【例文】

・お見積もり作成の件、承知いたしました。

・ご希望の件、たしかに承知いたしました。

「かしこまりました」

「かしこまりました」は、「わかりました」の謙譲語です。目上の方にへりくだった表現であり、上司や取引先に対して使用するのに向いています。

「かしこまる(畏まる)」は、相手からの命令や依頼を謹んで承る意味の言葉です。

「かしこまりました」と「承知しました」は、相手への敬意を込めて使える点は共通しています。ただし、より相手を敬うニュアンスを出したいときには「かしこまりました」のほうが適しており、接客サービスで多く使用されています。

一方、「承知しました」は、相手の要求を十分に理解していることを伝えたいときに使用するのがおすすめです。取引先のお客様とのやり取りにおいて使うことが多いといえるでしょう。

【例文】

・ご注文の件、かしこまりました。

・かしこまりました。 それでは、明日の11時にお伺いいたします。

「承りました」

「承りました」は、謹んで聞いたり承知したりする意味の動詞「承る」に、丁寧語の「ます」がついた言葉です。

単に「わかりました」をへりくだって表現するだけでなく、相手の意向や依頼を「確かに引き受けました」というニュアンスを伝えられます。

【例文】

・ご注文を承りました。

・〇〇様のご意見、承りました。

「わかりましたか?」と尋ねたい時の言い換え表現

ビジネスシーンで相手が理解してくれたどうかを確認する際も、「わかりましたか?」と尋ねるのは避けたほうが賢明でしょう。失礼な印象を与えかねません。

ここからは、ビジネスで使える「わかりましたか?」の言い換え表現をご紹介します。

「ご理解いただけたでしょうか?」

説明を理解してくれたのかが気になる時に使います。

「わかりましたか?」よりもやや丁寧な言い回しであり、会議など大勢の方に対して使う機会が多い表現です。ただし、簡単な内容で使うと相手を茶化しているようにも聞こえ、不快にさせかねません。

「よろしいでしょうか?」

提案した内容について、相手の意向を確認するために「よろしいでしょうか?」と尋ねます。

「よろしいですか?」よりも威圧的な印象を与えないため、「よろしいでしょうか?」を選択したほうが無難といえるでしょう。

「問題ございませんか?」

「問題ございませんか?」も、特定の内容に対して相手が同意しているかどうかを知るために使います。

より丁寧に伝えようと「問題ございませんでしょうか?」と使うと、二重敬語になり回りくどい印象になるため、注意しましょう。

「ご不明な点はございませんか?」

一通り説明をした後、「わからないことはありますか?」という意味で相手に問いかける表現です。

「実はよくわからないが、質問しにくい」という方に配慮する場面でも使います。

「わかりました」以外の使い方に注意したい言葉

「わかりました」と同様に、ビジネスシーンでの使用を避けたほうがよいのは、以下の表現です。

・「すみません」

・「よろしかったでしょうか」

・「なるほどです」

・「おっしゃられる」

・「ご苦労様です」

順番に解説します。

「すみません」

「すみません」は「すまない」の丁寧語ではあるものの、ビジネスシーンで謝罪する際に使うと、軽く聞こえてしまいます。「失礼いたしました」などと表現したほうがよいでしょう。

「すみません」と「すいません」どっちが正しい?

普段使い慣れている言葉でも、意味や使い方を正しく知らないケースは多い。「すみません」は、そんな言葉の代表格だ。「ごめんなさい」や「ありがとう」を丁寧にした言葉だ...

「よろしかったでしょうか」

一般的に、過去・完了の助動詞である「た」がついた「よろしかったでしょうか」は、現在や未来のことに使うのには適していないと考えられます。

そのため、「ご連絡は明日でもよろしかったでしょうか?」ではなく、「ご連絡は明日でもよろしいでしょうか?」と聞きましょう。ただし、すでに起きたことについては使用しても問題ないでしょう。

「なるほどです」

そもそも「なるほど」という言葉自体、相手を評価したうえで同意するニュアンスがあるため、目上の方に使う言葉としてふさわしくありません。

また、感嘆詞の「なるほど」に、丁寧語の「です」を加えるのは誤用とされます。

「おっしゃるとおりです」「左様でございますか」などと言い換えるとよいでしょう。

「おっしゃられる」

「おっしゃる」は敬語のため、語尾に「られる」をつけてしまうと二重敬語になります。二重敬語が気になる方もいるため、「おっしゃられる」は使わないのが賢明です。

「ご苦労様です」

「ご苦労様です」は、目上の方に対して使うのは失礼とされる表現の1つです。

また、苦労の成果がなく無駄にみえることをあざけりの気持ちを含んでいうニュアンスもあるため、使うのは避けましょう。「お疲れ様です」と伝えるのが正解です。

参考:デジタル大辞泉

「わかりました」の使い方に注意しよう

「わかりました」は丁寧な表現ではあるものの、他の敬語に比べると相手に対する敬意の度合いがそこまで高くないことが特徴です。そのためビジネスシーンでは、「承知いたしました」「かしこまりました」などの表現を使うようにしましょう。

また、「わかりました」以外にも使い方に注意が必要な表現は複数存在します。ビジネスシーンにふさわしい言葉や表現を使いこなせるように、日頃から意識することが大切です。

構成/橘 真咲

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