「ご報告させていただきます」は正しい?
報告するシーンでは、「ご報告させていただきます」という表現を使うこともあります。「させていただく」は、「させてもらう」の謙譲語で、相手の許可を得て行なうという表現です。
「ご報告させていただきます」は、相手に対して「これから報告してもよいか」と許可を得る言い回しです。報告する相手に遠慮し、よりへりくだった表現をしたい時に使われます。
しかし、「ご報告」は相手への義務を果たす意味合いがあり、相手に許可を得てする行為ではありません。そのため、「ご報告させていただきます」という表現は違和感を持たれる可能性があります。回りくどい言い方と思われるかもしれません。
一般的には浸透している言い回しですが、気になる場合は「ご報告いたします」「ご報告申し上げます」を使うとよいでしょう。
「ご報告」の正しい使い方を覚えよう
「ご報告」は相手に知らせる「報告」の敬語であり、「ご報告いたします」という使い方をします。
「ご報告」は報告義務のある事柄を伝える時に使うもので、単なる事実を伝える「ご連絡」とは異なります。
「ご報告させていただきます」という使い方もありますが、違和感を与える場合もあります。「ご報告いたします」「ご報告申し上げます」を使うようにした方がよいでしょう。
「ご報告」について理解し、正しく使うようにしてください。
構成/須田 望