コンビニのDXとは?Loppiのその先
石川氏:店舗のDXで、店舗の端末で金融商品を売るとか言っていたけれど、Loppi(店頭設置の「マルチメディア端末」。商品の購入やチケット予約、totoの購入や検定試験の申込みなど可能)が復権するのかな、みたいな。
法林氏:ローソンの場合、コピー機の端末とは別に、Loppiが独立して設置されている。メルカリやヤフオクの配送手続きの伝票はLoppiから出てくるし、Loppiで受け取るチケットもたくさんある。ただ、見るとわかるんだけど、機械がめっちゃ古いんですよ。
石川氏:すごい古いですよね。
法林氏:ああいうものを置き換えていくという意味合いもあるし、それをするならオンライン側も整備しなくてはいけない。それをどうするかという話も含めると、結構やることがあるのかなって気はします。僕は今回の資本業務提携は良かったと思うけどね。
石野氏:Loppi、確かにめっちゃ古いですよね。カードリーダー、いつのだろう? みたいな感じ。磁気リーダーが付いていたりしますもんね。
房野氏:セブン-イレブンはもう全部コピー機になっていますよね。
石川氏:ファミリーマートもそうですよね。
房野氏:ローソンはちょっと遅れ気味なんですか?
法林氏:ローソンにもコピー機はコピー機で置いてあるんです。それとは別にLoppiはLoppiとして残っている。Loppiのシステムがチケットとかいろんなものとつながっているので、それを切れないっていうことがあって。
石川氏:そこを変えるだけでも、KDDIにとってはいろいろやることがあるんじゃないかな。
法林氏:質疑応答で「dポイントはどうするんですか?」っていう質問があって、「dポイントは排除しません」なんて答えてたけど、みんな頭の中が経済圏争いに毒されすぎ。そうではなくて、KDDIは裏方で稼ぐという考え方なので、そこを履き違えないようにしないといけない。
石野氏:まぁ、経済圏の話を書くと盛り上がる感じがするというか。
石川氏:dポイントを排除することは絶対ないというか、むしろあった方がいい。dポイントがあった上で、Pontaの方がめっちゃ貯まるという風にした方が、auユーザーにとってはハッピーだし魅力的に映る。だからそっちを強化するんだろうなと思います。今はau PAYで、毎月ローソンで使える250円クーポンが配られているけど、もっと魅力的に使えるようになるといいなと。
法林氏:今までの一連の話、そういう風になるとは思っているんですが、それとは別に、ほぼあり得ないんだけど、もう1つ全然違うシナリオがあると僕は思っている。
KDDIは、KDDとIDOとDDIが集まってできた会社。元々、日本高速通信とかほかのいわゆるNCC(新電電)がたくさん合流して、京セラの故 稲盛和夫さんが「NTT以外の対抗軸を作ります」と提唱して、いろんな通信会社が集まってKDDIができた。
これを通信会社ではなく、いろんなプレイヤー、大きい会社がまとまるような仕組みを髙橋さんが作りたいんだとしたら、最初のENEOSの話は、なくはないのかなと思う。要するに、商事会社と通信会社とコンビニとガソリンスタンドという、ライフラインに関わるところ……三菱商事はちょっと上流でモノをさばく方になるけれど、そういう仕組みでひとつの会社にしていくという、稲盛イズムを受け継ぐじゃないけれど、ひとつにまとめていくっていうシナリオは、ゼロではなかったのかなって、ちょっと心の中で思っていた。
石川氏:いろんなところと組むっていうことでは、これから効いてくるのがJR東日本との関係。あれはあれで何か大化けするんじゃないのかなっていう気がしますね。
法林氏:Suicaがどうなるかわからないけど。JR東日本はどうするんですかね。