広々とした空間におしゃれな家具やアウトドアグッズ、ゲームなどがあふれるオフィス—。会社員なら一度は憧れたことがあるのではないだろうか。コミュニケーションが活発にとれるスペースを設置する例も増えている。しかし、働きがいや生産性を考えた場合に、そうしたオフィスはどのように機能するのか。
今回は、働きがいのあるオフィス環境をデザインするオフィス家具レンタルサービス「オフィスイッチ」を提供し、レイアウト提案も行っているコーユーレンティア株式会社に、ありがちな最近のオフィスにまつわる素朴な疑問や失敗例を聞いた。
フリーダムな遊べるオフィスの生産性は?
「オフィスイッチ」では、オフィス家具のレンタルだけでなく、「オフィスポットプラン」として企業が抱える課題解決のため、テーマ別にオフィスレイアウトの提案をするプランも提供している。
オフィス環境全体のレイアウトから納品設置、工事までをトータルコーディネート。提供オフィス例として、「アウトドアなオフィス(自然と人が集まるオフィス)」や「遊べるオフィス(集まって楽しむを共有するオフィス)」がある。
アウトドアなオフィスでは気分転換を図ることができ、生産性向上とアイデアを創出することが想定されている。アウトドア空間やグリーンによってリラックスでき、一体感が生まれる中、開放的な環境からコミュニケーションも活発になり、社員のQOLや満足度が向上することを見込んでいる。
遊べるオフィスは卓球台を置くなどすることで、所属の枠を越えながら、遊び心を交えたコミュニケーションの発展に寄与するほか、「身体を動かす+リフレッシュ」で社員の健康増進にもつながる。
これらのオフィスはゲームのような遊びを取り入れる楽しさがある一方で、仕事モードになりづらかったり、ルーティンワークの生産性が下がってしまったりしないだろうか。おそらく、いわゆる殺風景な従来からの島型レイアウトに慣れた人なら感じる不安だろう。
対策や工夫方法について尋ねたところ、同社法人営業部の加登智美氏は、「まずは目的設定が大事」という。
「導入時にそのエリアの役割、目的、エリアを採用した狙いを社内に周知することが必要。具体的な活用例や利用シーンを理解してもらうことで、本来あるべき活用方法にイメージが近付くのでは」(加登氏)
そしてルール作りにより、オフィスの使い方もひきしまる。
「それでもワーカーが意図しない動きをしてしまうことも。利用時間の制限や、飲食をしないなどといったルール作りの工夫で解決ができるのではないでしょうか」(加登氏)
色々と試す中で、我が社のベストが見つかるという考え方もある。
「ある程度、トライ&エラーで今まで取り入れてこなかった新しい働き方を試してみたり、ワークスペースのハード面をスイッチしてみたりすることで、イノベーションが生まれると考えています。そこで我々の提供する『やってみたいオフィス』のお試し導入が生きてくるのではないでしょうか」(加登氏)