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日本一バズる農家・安井ファームの「中の人」に話を聞いたらブロッコリーがもっと好きになった!

2024.03.03PR

人気アカウントの「中の人」が指南!SNSでバズる秘訣

ブロッコリーという、ある意味マイナーな野菜を武器にいかにして多くのユーザーを魅了しているのか?SNSでのこだわり、ネタ作りのポイントを聞いた。

「正直バズろうと思ってバズれるものでもないので、とにかく生産者側でありつつも消費者目線でブロッコリーと向き合い『疑問に思ったことについて研究する』というスタイルを貫いています」

「ホームページや本に書いてあることをそのまま鵜呑みにはせず、研究論文のデータを参考にしながら仮説を立て実践する、ということをよくやってます。『まずは自分でやってみる」というのがこだわりになるのでしょうか」
インスタにも裏ワザ満載!)

「また、投稿の際には何よりもフォローしていただいている方々への感謝、そしてその重みを忘れてはいけないと思っています。フォロワーさんが100人いたら、1000人いたら、10000人いたら、そのうちの1人はこう考えるのではないか?というプレッシャーを常に自分にかけて投稿内容を考えるように心がけています」

「いわゆるサイレントマジョリティーと呼ばれる、投稿自体にはアクションを起こさずとも目に留めていただける方に対して、不快な思いをできるだけさせないように意識しています」

上記の回答を見ていただいてもお分かりかと思うが、「中の人」は至極丁寧で謙虚に答えてくださった。真意や心情が見えないと言われる文面だけでも優しい人柄が伝わり、相手を想う心遣いが感じられる。

投稿へのこだわりは当然だが、あたたかい人柄さえもユーザーは感じ取っているのかもしれない。そしてそれが人気に繋がっているのだろう。

そんな「中の人」に、こんな質問を投げかけてみた。

『ぶっちゃけ、なんでこんなにバズると思います?』

「健康志向の高まりを背景にブロッコリーの需要も年々高まっており、ブロッコリーに関する情報を求める方が増えているからではないでしょうか」

「ブロッコリーを食べようと思っても、茹でてマヨネーズくらいしか思いつかないというケースも決して珍しくないと思うんです。お恥ずかしながら私がきちんとブロッコリーと向き合ったのは実はSNSでの発信を始めてからなので、そこがスタート地点なんですが、私の日々の研究がそうした人たちに活かしていただいていると考えると非常に嬉しく思います」

「著書には立派なタイトルをつけていただいたのですが、私自身は単なる発信者でしかなく、受け手あっての反響だと思っておりますのでひとえに皆さまに感謝でございます」

大病で見えてきた人生の意味「世の為に生きたい」

日夜、斬新な投稿で世の中を明るく照らしている安井ファームのSNS。「中の人」は会社では広報課の社員でありながら、収穫されたブロッコリーの選別作業も行っているという。

高校は普通科を卒業し、大学では食品を専攻した。しかし野菜や広報に関しては素人同然。わからないことは独学で学び、ここまでやってきた。そんな「中の人」の心に在るのは『世のためになることをしたい』という強い想い。それには訳がある。

「これまで、二度『がん』になったことがあって、そのたび挫けそうになってきました。手術は成功し仕事にも復帰できましたが、現在は身体と相談しながら仕事をしております」

そんな大病の経験から自分の人生を振り返った時、新たな思いが芽生え始めた。

「大病を患うまでの人生は何も考えずに生きてました。言われたことをやり、流されるがまま過ごし、今日が終われば明日が来て、明日もまたその繰り返しといった感じでした。しかし実際に死と対峙し、人生は有限であると理解した時、自分の人生に意味を求めるようになりました。『もし生き延びることができたら、世の中のためになることがしたい』と考えるようになり、それがきっかけで広報を志し、現在に至ります」

「SNSでの発信をご覧になった方には「安井ファームの広報というよりブロッコリーの広報みたい」としばしば言われることがありますが、それも、私個人が社会貢献を目指す思いが根底にあるからだと思っています」

企業の広報として活動するその陰には、人生観を変えるほどの大きな苦難があった。

しかし、「中の人」の地道な活動こそ自らの活力となり、企業の実績に結びつくことだろう。

――今後やってみたいこと、挑戦したいことは?

「SNSの中の人としては、持続可能な運用を目指すにあたり、次世代を担う若者たちへの発信を考えることも重要だと思っています。ただ、私自身がそれを発信するには少々歳を重ねすぎてしまっている実感もあるため、世代交代も個人的な課題になってくるかもしれません」

「でも、それはそれとしてまずは自分自身のこれまで、あるいはこれからの経験を広く伝えることで、次世代を担う若者たちに可能性を示せればと思っております」

「中の人」は常に未来を向いている。常に前向きだ。

ならば、冒頭で紹介したブロッコリーの「指定野菜」追加についても聞いておきたいところ。

2026年度からブロッコリー農家にどんなメリットが生まれるのか?

「例えば、天候に恵まれて豊作になると供給過多により需要と供給のバランスが崩れ野菜が著しく安くなってしまうことがあるのですが、指定野菜になることで国から出る補助金が手厚くなるメリットはあります。生産者としては安心してブロッコリー栽培に臨めるようになり、結果的に国産ブロッコリーの安定供給に繋がるかと思います」

「ただ、その補助金は全ての農家ではなく『指定産地の農家』が対象となるため(※指定産地はおそらく2026年度までに決まるものと思われます)、対象にならなかった場合は現状と変わらないことも。一方で指定産地では新規参入が進むと考えられ、競争が激化することが予想されます。いずれにせよ、生産者は今まで以上に消費者の方に向けて食べ方のご提案等の『発信』を強化していく必要があると考えます」

そして最後はこの質問で締めくくりたい。

――ズバリ!ブロッコリーの魅力は?

「栄養価の高さというところはもちろんあるのですが、クセがないので離乳食から揚げ物まで、食材としての汎用性が非常に高いという点が魅力です」

「花蕾(森めいた部分)に目がいきがちですが、店頭で見かける姿のブロッコリーは茎も葉も全部食べられるため、食材としての幅も広く、クセのなさと併せてブロッコリーの可能性は本当に無限大であると感じています。みなさんもぜひその魅力を無限に感じながら、よきブロッコリーライフをお過ごしくださいませ!」

取材協力
有限会社 安井ファーム
安井ファーム X
安井ファームインスタグラム

文/太田ポーシャ

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