結論が出ない、情報共有ばかりのザンネン会議を成功に導くためには、会議に対する考え方を改めることが大切だ。ここに取り上げる3つのマインドセットは特に重要。思考回路を切り替えて、どんな会議でも出席しなければならないという固定概念などを取り払い、参加者の意欲を高めてほしい。
MINDSET(1)「やめられない」の思い込みをやめる!
ネガティブな思い込みをすると「ノーシーボ効果」が働き、健康にネガティブな影響をもたらすことにもなる。一方、偽りの治療でも肯定的に思い込めば「プラシーボ効果」が作用し、心や体にプラスの効果が生まれやすい。このような思い込みの中でも「心理学的な信念」は強力で、一度抱いてしまうと変えるのが困難だ。特に「過去に欠席したら叱責されたので会議に出席することをやめられない」といった思い込みは、自分の行動を制限し、新しい機会を見逃してしまう。悪い思い込みがネガティブの効果をもたらすことを、十分に理解しておかなければならない。
「やめられない」という思い込みを手放して「プラシーボ効果」のようにプラスの思い込みを抱くことが、無駄を絶つうえでとても重要。新たな視点を持てば、新しい選択肢を見つけやすくなる。
MINDSET(2)参加の意欲を高める「ルール」を作る!
「普通は~するだろう」といった固定概念を取り除き「ミーティングは全員揃えば時間前でも始める」「すべてのメンバーが意見を述べる時間を確保する」「異なる意見にもうなずく」など、具体的なルールを設けよう。そうすれば、誤解や混乱が減り、結果的にはコミュニケーションをスムーズに取れるようになるはず。こうしたルール化は〝過剰な気遣い〟を減らし、そのために費やしていた無駄なエネルギーを使わずにすむようになる。
気遣いがなくなる!おすすめの会議ルール
・メンバーが揃ったら時間前でも始める
・すべてのメンバーが意見を言う時間を作る
・異なる意見にもうなずく
MINDSET(3)「会議」ではなく「会話」を目指す
「話をしているプレゼンター以外の出席者は沈黙を守る」といったイメージを持たれがちな「会議」に対して、「会話」とは参加者が〝自由に意見を交わす場〟という意味。参加者が自分の考えを気兼ねなく述べられ、ほかの人の意見に耳を傾け、新しいアイデアや洞察を得ることを目指す。そんな「会議」から「会話」へとコミュニケーションを切り替えることを意識すれば、より有益で生産的な時間をチーム全体で共有できるようになる。
会議 → 会話にするためのポイント
・話し合う目的を明確にする
・参加人数をできるだけ減らす
・時間を短くして集中しやすくする
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