倒産主因別…『不況型倒産』は641件、20カ月連続で前年同月を上回る
主因別にみると、「販売不振」が634件(前年同月450件、40.9%増)で最も多く、全体の78.7%(対前年同月2.7ポイント増)を占めた。内訳を業種別にみると、「サービス業」(前年同月97件→158件)が最も多く、「小売業」(同101件→146件)、「建設業」(同84件→132件)が続く。「業界不振」(同9件→3件、66.7%減)などを含めた『不況型倒産』の合計は641件(同462件、38.7%増)となり、20カ月連続で前年同月を上回った。
「経営者の病気、死亡」(前年同月24件→26件、8.3%増)、「その他の経営計画の失敗」(同15件→27件、80.0%増)は、それぞれ2カ月連続で前年同月を上回った。「放漫経営」(同12件→11件、8.3%減)は5カ月連続で前年同月を下回った。
※倒産主因のうち、販売不振、輸出不振、売掛金回収難、不良債権の累積、業界不振を「不況型倒産」として集計
倒産態様別…「破産」が3カ月連続で700件超え、「特別清算」は前年同月から倍増
倒産態様別にみると、『清算型』倒産の合計は787件(前年同月580件、35.7%増)となり、全体の97.6%(対前年同月0.4ポイント減)を占めた。『再生型』倒産は19件(同12件、58.3%増)発生し、2カ月ぶりに前年同月を上回った。
『清算型』では、「破産」が752件(前年同月562件、33.8%増)で最も多く、3カ月連続で700件を上回った。「特別清算」は35件(同18件、94.4%増)発生し、前年同月から倍増となった。
『再生型』では、「民事再生法」が18件(前年同月12件、50.0%増)発生した。個人事業主で12件、法人で6件発生した。「会社更生法」は9カ月ぶりに発生した。
規模別…負債・資本金ともに小規模な倒産が多数を占める
負債規模別にみると、「5000万円未満」が505件(前年同月356件、41.9%増)で最も多く、「5億円未満」が155件(同116件、33.6%増)で続いた。中小・零細企業の倒産が目立つ一方、「50億円未満」が18件(同8件、125.0%増)と、前年同月から倍増した。
資本金規模別では、『個人+1000万円未満』の倒産が574件(前年同月422件、36.0%増)となり、全体の71.2%を占めた。
業歴別…業歴「30年以上」が最多 老舗企業は前年同月を大幅に上回る
業歴別にみると、「30年以上」が256件(前年同月199件、28.6%増)で最も多く、全体の31.8%(対前年同月1.8ポイント減)を占めた。このうち、老舗企業(業歴100年以上)の倒産は14件(同3件、366.7%増)と前年同月を大幅に上回った。
業歴10年未満の『新興企業』[「3年未満」(前年同月24件→32件、33.3%増)、「5年未満」(同37件→64件、73.0%増)、「10年未満」(同120件→159件、32.5%増)]は255件(同181件、40.9%増)と、22カ月連続で前年同月を上回った。内訳を業種別にみると、「サービス業」(同60件→89件、48.3%増)が最多、「小売業」(同41件→51件、24.4%増)、「建設業」(同25件→48件、92.0%増)と続いた。