小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

2023年の建設業倒産件数は前年比4割増で8年ぶりに1600件を突破、背景に深刻な人手不足と資材高

2024.01.16

建設コストの上昇が背景、2024年問題で今後さらに倒産増加の可能性も

倒産急増の背景には、資材の高騰と人手不足などに伴う「建設コストの上昇」が挙げられる。施主に対しての価格交渉が難航するなど、請負単価が上がらない中で資材高騰の局面が続き、元請け、下請けともに収益力が低下している。

また、人手不足の問題は、工期の延長も引き起こしている。完工時期が後ズレすることで、元請業者による下請業者への支払延期要請も多く、孫請け以下の工事に関係する業者全体の資金繰りにも影響している。

つなぎ融資を調達しようにも、コロナ禍でのゼロゼロ融資の導入などによって借入余力が小さい業者も多く、受注は確保できているにも関わらず、支払い先行で手元現金がショートする「黒字倒産」も見られた。

建設業界では、残業時間の上限規制(いわゆる2024年問題)が2024年4月から適用される。業界団体の声がけを中心に、価格転嫁や工期の適正化が進められているが、下請業者への浸透には時間が掛かる可能性もあり、さらなる建設コスト上昇、倒産増加も懸念される。

■「北海道」は前年比210%増、「九州」は過去10年で最多

2023年の建設業者の倒産を地域別に見ると、「北海道」が前年比210.0%増の62件となった。戸建を中心に資材価格の上昇で販売価格が高騰し、建売住宅の在庫が滞留。職人不足もあって、小規模業者を中心に倒産が急増した。

また、「九州」は50.5%増の158件となり、過去10年で最多。福岡市中心部の大型再開発プロジェクト「天神ビッグバン」や熊本の半導体関連投資など、案件が活発化しているが故に、仕入れや人手確保に伴うキャッシュアウトが先行し、資金繰りがショートするケースも多かった。

コロナ禍で業績や財務が悪化していたところからの急回復で、資金繰りが追いつかない業者の倒産は増える傾向にある。

調査概要
集計期間/2023年12月31日まで
集計対象/負債1000万円以上法的整理による倒産
調査機関・出典/株式会社帝国データバンク

関連情報
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p240103.html

構成/清水眞希

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。