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ビジネスパーソンが覚えておきたいChatGPTを業務で利用する時のリスク

2024.01.02

人間の要求にとことん答えてくれる「ChatGPT」。その便利さゆえに業務にも使い倒したくなるが、リスクも多くあるといわれる。有識者に会社員が押さえておきたいリスクとネットワークからの対策を聞いた。

ChatGPTの業務利用のリスク

ChatGPTは、2022年11月に米国OpenAI社がリリースした生成AIで、対話によって自然な受け答えができることから広く利用されている。

企業内でも業務利用が進んでおり、リサーチや企画書・プレゼン資料の作成、メール文作成、要約、翻訳、プログラミングなどさまざまな用途がある。

便利な一方で、業務利用するときには複数のリスクが生じることが問題視されている。どんなリスクがあるのか。また対応策は?

通信を暗号化によるセキュリティ強化が可能なVPN(仮想プライベートネットワーク)サービスで知られる「ExpressVPN」を提供するExpress Technologies Ltdに尋ねたところ、Chief Information Security Officer(最高情報セキュリティ責任者)を務めるAaron Engel氏は、主なリスクと対応策について次のように回答した。

1.情報漏洩リスク

「ChatGPTは、セッションに関するさまざまなデータを収集します。ログデータ、使用データ、デバイス情報、そしてソーシャルメディアでOpenAIとの対話がある場合は、ソーシャルメディア情報さえも収集します。

ビジネス向けのバージョンであるChatGPT Enterpriseでは、SOC 2(*)レポートで監査済みのセキュリティとプライバシーを提供し、ユーザーがデータを所有およびコントロールできることを約束しています。ただし、これらすべてが無料または個人向けのバージョンに適用されるわけではありません。また、ChatGPTが収集するすべてのデータを考慮すると、ChatGPTでデータ漏洩が発生した場合、それは壊滅的な状況となる可能性があります」

●対応策

「企業はChatGPTのビジネス版の使用を検討し、機密情報を取り扱う際には無料バージョンの使用を避けるべきです。またChatGPT Enterpriseを利用していない場合、トレーニング用にChatGPTが機密情報を取得しないように、オプトアウト申請を行うことをおすすめします。これはユーザーがChatGPTに入力した情報を、AIの学習データから除外するようOpenAIに申請することです。他に、ChatGPTの設定(データコントロール)でトレーニングをオフにすることでも実行できます。

とはいえ、業務上の機密情報や重要情報をChatGPTに送信する際には、常にChatGPTがあなたのデータを保護するため適切に対処できる仕組みになっているかどうか、確認しましょう」

*SOC 2(*)レポート:米国公認会計士協会(AICPA)が定めたトラストサービス規準に従って、第三者(アウトソーシング事業者など)が記述したセキュリティやプライバシーに関連する内部統制に対して、監査法人がその内容をレビューした報告書。

2.信憑性の薄い情報・不適切な表現を利用するリスク

「ChatGPTは、以前は2021年9月までのデータのみを使用してトレーニングされた後、現在は2022年1月までのデータが追加されました。そして最近、現在のインターネットを検索してユーザーに最新情報を提供できることが発表されましたが、この機能はまだすべてのユーザーには提供されていません」

●対応策

「ChatGPTの回答の見かけがどれだけ正確に思えても、自分で検証することは重要です。当社は実際にChatGPTとBingをテストし、異なる質問をすることでその弱点の一部を明らかにしました。ChatGPTの技術は新しく、驚くべきもので、何でも解決できそうに思えますが、私たちはすべての回答を注意深く取り扱い、検証する必要があります」

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