松屋銀座
東京メトロ「銀座」駅直結の松屋銀座は、サステナブル全館プロモーション「BEAUTIFUL MIND 毎日ひとつ私と誰かにいいことを」として、持続可能な社会へ向けた暮らしを提案する全館イベントを毎年5月と10月頃に開催している。
「心身が健やかで地球や社会の未来を考えて行動する美しい生き方」を「ビューティフルマインド(美しい心)」と定義し、育むきっかけとなるアイテムやブランド、アクションなどを、体験を軸に紹介。
環境や社会に配慮した商品の販売のほか、今あるものを大切に長く使うためのリメイク・リペア・リフォームサービスの展開や、参加・体験型のワークショップの開催も行う。洋服のシミや穴を補修する英国発祥の技術ダーニングを体験する教室や、ものづくりの過程で出る余材や端材を活用したものづくりワークショップ、エシカルなお酒の試飲会など、百貨店ならでは強みを活かした衣食住の幅広いカテゴリでメニューを用意している。
株式会社松屋 銀座本店 顧客戦略部 販売促進課 専任係長の片岸茉紀氏は、ワークショップ開催効果について次のように話す。
「ご参加いただいたお客様アンケートによると、SDGsやエシカルやサスティナブルに対して『関心がある』68.7%、『非常に関心がある』26.9%と9割以上のお客様がテーマに関心を示され、『環境に配慮する暮らしの工夫』『もったいないという大事な考え方』に気づくことができたというお声をいただいております。また『すごく楽しかった』『達成感・喜び・自信につながった」『自分自身の時間を大切にしたいと思った』というマインドの変化のお声もあります。おかげさまで2023年秋の参加者数は同年春の約2倍に増えました』
常時、サスティナブルをテーマに販売している商品も多い。地下1階和洋菓子売場の「銀座はちみつ」や、それを使用したスイーツがその一つだ。
「銀座にあるビルの屋上で採れた『銀座はちみつ』を使用したスイーツは東京土産にもおすすめです。ミツバチは、環境が汚染されている場所では生きていけない環境指標生物といわれています。銀座はちみつは『もしも銀座ではちみつが採れることになれば、銀座の安全性を証明できることになる』と2006年から養蜂活動を始めた『銀座ミツバチプロジェクト』によるものです。松屋銀座屋上では、ミツバチの蜜源となる花を植えたり、採蜜活動のボランティアに参加するなどその役割の一端を担っています」
また5階紳士雑貨フロアの「レディオアオーダー」では革小物のオーダーが可能だ。
「大量生産ではなく、必要なものを必要な分だけ作る受注・オーダーもアクションの一つ。レディオアオーダーでは職人の手仕事による革小物のパターンオーダーを常設展開にて承っております。100種類以上の革サンプルよりお好きなカラー・素材をお選びいただき、オリジナル財布をお作りいただけます」
館内を回れば、サスティナブルアクションにつながる興味のわく何かが見つかりそうだ。