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部下が「ダラダラ残業」している意外な原因と対策

2023.12.06

皆さんの周りに残業好きの部下や同僚はいませんか?

好き!という方は少ないかも知れませんね。

ただ、前職の私も含めて残業を前提にお仕事をされたり、部下の残業を前提にマネジメントされている方は多いのではないでしょうか。

働き方改革が叫ばれ、また人手不足が常態化する中で生産性の向上、ワークライフバランスの担保は避けては通れないテーマです。

今回は無駄な残業が常態化しやすい組織の特徴とその具体的な解決策について解説致します。

原因(1)求められる結果(目標)が定まっていない

多くの原因はここにあります。

上司が部下に求める結果を明確に設定出来ていないパターンです。

部下は求められている事が曖昧なので、どこまでやれば仕事を終えて良いのか分からない。

結果的になんとなくの感覚(例:もうちょっと残らないととまずいか、もう遅いし今日は帰ろう)で仕事を区切る為、無駄な残業が増えてしまうという事です。

例えば営業であれば、求められる結果が12月200万円の契約なら200万達成すれば帰って良し(もちろん定時等定められたルールは守る前提で)事務系であれば、求められる結果がタスクAとタスクBが完了であれば帰って良し、という風になれば、少なくとも「無駄な」残業は無くなっていくはずです。

■求められる結果設定のポイントは「〇〇」と「〇〇」の明確化

では求められる結果を明確にするにはどうすれば良いでしょうか?

結論は仕事の「期限」と「状態」の明確化です。

例えば先の営業職の例で言うと、12月の月末までという「期限」で200万円の契約が取れている「状態」です。

営業職以外はなかなか出来ないんじゃない?という声が聞こえてきそうですが、心配ご無用です。

例えば先の事務系の例いうと、今日の18:00までの「期限」でAというタスクについて上長の承認を得ている「状態」やB案件の見積もりを3社に送付出来ている「状態」等という要領でしょうか。

我々識学ではこの「期限」と「状態」をセットになっている状態を「完全結果」と名付けています。

あらゆる仕事や役割は完全結果で設定する事が出来、完全結果にする事で人によって解釈がヅレない指示や結果設定が可能です。

是非上司側の皆様は、部下に指示や結果設定をされる際に「期限」と「状態」が明確か?とセルフチェックして頂きたいです。

この結果が明確になれば「これをクリアすれば帰れる!」→「早く仕事を終わらせよう!」→「無駄な残業の低減」に繋がっていきます。

自分の指示が曖昧だなと思われた方は、是非今日から始めて頂ければと思います。

原因(2)結果ではなく、プロセスで評価する

2つの原因は、上司が部下を「プロセス」で評価する、です。

「頑張ってるね」「遅くまでお疲れ様」「取り組みはいいよね」これらは典型的なプロセス評価の言葉です。

皆さんいかがでしょうか、こんな言葉を部下にかけた経験はありませんでしょうか?

私は前職のマネージャー時代、日々良かれと思ってこんな言葉をかけ続けていました。

結果が出た上で「頑張っていたもんね=プロセスの正当化」は問題ないのですが、まずいのは、結果が出ていないのに「プロセスを正当化」する事です。

後者のパターンだと部下はどんな勘違いをしてしまいそうでしょうか?

お分かりの通り結果が出なくても「頑張っている姿を見せれば上司は評価してくれる」「残業して長く働く姿勢を見せれば上司は許してくれる」こんな勘違いをする部下を上司の良かれと思ってやっているマネジメントによって生んでしまうのです。

やるべきはまずは完全結果で解説した通り、仕事の結果(目標)を明確化し「結果で」評価をする事。

いくら頑張っている姿を見せても、残業している姿をアピールしても、毅然として結果が出ていなければ、評価しないスタンスで上司はマネジメントして下さい。

基準を明確にすることで部下側も迷いがなくなり、結果を出すよう行動せざる得なくなります。

あまりにドライにお感じになる方は、プロセスを褒める時は「結果が出たときだけに限定する」から始めてみてください。

原因(3)日々の管理がない

3つ目の原因は、結果の設定をした後に「管理」がないパターンです。

極端に言うと「今月200万売ってきて!」「経営会議向けの資料、前日12:00までに作成よろしく!」と伝えて後は丸投げのパターンです。

実はいずれも、先ほど解説した「完全結果」に近い指示にはなっています。

この大きな指示や目標設定で出来てしまう部下はそのままでもある意味OKなのですが、問題はまだまだ一人前とは言えない部下です。

月末蓋を開けてみたら1件も受注できずに終了、前日確認したら資料が全くできてない、なんて事が起こり得ます。

ここで大事なのがタイトルの通り「管理」です。

部下のレベルにもよるのですが、推奨は「最低週1回の管理=会議」です。

設定された結果(目標)に対する、現状、目標との差分、(未達成の場合)原因、改善策を毎週毎週部下から上司に報告させるサイクルを作る事。

ポイントは、上司が原因や改善の、答えを安易に与えない事です。

簡潔でよいので毎週部下自身が、現状を把握して、改善策を考え、実行する癖を付けさせること

毎週これを確認して、不足があればFBするのが「管理」の本質です。

部下が結果を出すために、自分で試行錯誤する癖がつけば、部下の成長は担保されたも同然です。

可愛い子には旅をさせよ精神で、是非上司は結果設定のあとは基本部下に任せる、区切りの週1回の会議で、部下から報告を受けるというサイクルを実現して頂ければと思います。

管理工数をかけずに部下が成長するサイクルを作っていきましょう。

まとめ

いかがでしょうか?

原因(1)求められる結果(目標)が定まっていない
原因(2)結果ではなく、プロセスで評価する
原因(3)日々の管理がない

いずれかに当てはまるマネジメント側の皆様、マネジメントを受けている部下の方もおられたのではないでしょうか?

改めて「求める結果=目標」を「完全結果」で設定し、「結果で評価」し毎週「成長管理」をする。これが出来れば生産性に繋がらない無駄な残業は無くなっていくはずです。
(週1回の会議が無駄だ!と聞こえてきそうですが、部下の成長の為に必要な業務です)

マネジメント側から変わる事でやる事はやって、パキっと帰って、プライベートの時間も大切にする

そんな生活を叶えていきましょう!

文/識学 橋本潤也

この記事はマネジメント課題解決のためのメディアプラットホーム「識学総研」による寄稿記事です。

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