【ヒット商品開発秘話】発売直後は売り切れ続出!1年で200万個以上売れたネイチャーラボ「LAVONS to the Moon」
2023.12.05ネイチャーラボのホームケアブランド『LAVONS』から2022年10月に発売された『LAVONS to the Moon(ラボン トゥザムーン)』が、発売以来好調に売れている。
『ラボン トゥザムーン』は『ラボン』ブランドから4年ぶりに発売されたもので、「深呼吸アロマ」シリーズと銘打って展開する商品群。ベッドルームや寝具、衣類にひと吹きするベッドルーム&ファブリックミストや柔軟剤などを揃え、香りは現在、トワイライトマジックの香りとノクターナルブルーの香りの2つで展開している。発売から1年で累計出荷個数が200万個を突破した。
トワイライトマジックの香りのベッドルーム&ファブリックミストと柔軟剤。まずこの2品から発売された
50回以上の試作を経て完成した夜にリラックスできる香り
企画されたのは発売の一年以上前のこと。背景には、新型コロナウイルスの感染拡大などからウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に満たされ幸福な状態)のニーズが高まってきたことがあった。広報を担当する宣伝広告部の早川翔平氏はこのように話す。
「コロナ禍になり家でテレワークするなど働き方が多様化したことから、自宅をより良い生活空間にするために香りに関心が高まってきたと感じています。この背景にあるのが、ウェルビーイングへの関心の高さだと捉えています」
香りは「どういう気分になってほしいか?」という観点から検討。商品名に『トゥザムーン』とあるように、夜に使ってリラックスできるものにすることにした。
香りはまず、トワイライトマジックからつくった。香りづくりのポイントは、市場にあふれる他のアロマとどう差別化するかにあった。
「香りで一番工夫したのは香りの組み合わせです」と早川氏。さらにこう続ける。
「夜に眠れそうな香りにはラベンダーやレモングラスがあります。一番シンプルでわかりやすいのはラベンダーかもしれませんが、いろんな香りを組み合わせることで夜に眠れそうな香りをつくることにしました」
いろんな香りを組み合わせて完成したトワイライトマジックは、さっぱり目な香りに仕上がった。トップノートにベルガモット、ラベンダー、ミドルノートにバイオレット、ジャスミン、ラストノートにウッディー、アンバー、ムスクを用いた。
ベースとなる香りをつくっては微調整を繰り返し実施。ベッドや枕といった寝具からどのような香りがするといいかを模索をしながら、50回以上の試作を重ねて完成した。
ネイチャーラボ
宣伝広告部 早川翔平氏
リラックスを意識してデザインされたパッケージ
こうしてできた香りを生かしてまずつくったのが、柔軟剤とベッドルーム&ファブリックミスト。『ラボン』ブランドで一番売れているのが柔軟剤で、その次に売れているファブリックミストなことから、商品化をすることにした。
ファブリックミストではなくベッドルーム&ファブリックミストにしたのは、枕元に吹きかけるピローミストへの関心が高くなってきたことなどがあったため。ベッドルームとファブリックの両方に使えるようにした。
ベッドルーム&ファブリックミストに関しては、使い勝手にもこだわった。特徴は容器のノズル。これまで『ラボン』ブランドから発売されたファブリックミストとよりも細かいミストが噴射できるものを採用した。
「ベッドルームの空間全体に使ってもらいやすいよう、ミストは細かく噴射できるようにしました」と早川氏。細かいミストを噴射できるようにすることで、空間だけではなく寝る前に枕に吹きかけたときに湿ってビシャとした感じにならないようにした。
テレビCMでも細かいミストが噴射できることを訴求
グラデーションが印象的なパッケージデザインについては、マジックアワー(日の入り後や日の出前に見られる薄明るい時間帯)からイメージしたものだ。「見た人がリラックスできるような気分になれるようなものとして、パッケージにマジックアワーを落とし込みました」と早川氏は話す。