1000万円超のオーディオテクニカ「鳴神」
国内販売価格1320万円という価格で、驚かせてくれたのがオーディオテクニカ「鳴神 NARUKAMI」である。人気の出力管300Bを4本使ったバランス出力対応アンプであり、希少木材の黒柿を使った和風なデザイン。同じ素材を使ったヘッドホン「AW-KG NARU」が付属する。フロントパネルは黒柿の紋様を活かすために文字を入れずに付属の機能説明パネルを下に置く方式を採用している。300BはWestern Electricではなく、高槻電器工業の「TA-300B」が使われている。なぜなら、ヘッドホンアンプはスピーカー用のアンプより、S/Nにより厳しいため、振動やノイズの少ない真空管を特別に作ってもらっているそうだ。また、本機には予備の300Bが4本、木箱入りで付属するため、オーナーは真空管単体の鑑賞もできるとのこと。音質の決め手となる出力トランスはルンダール社製で巻線に銀線、アモルファスコアを使った特注品を使用。インピーダンスを32、150、600Ωから選択できる。
専用ブースで予約者のみに試聴が許された「鳴神 NARUKAMI」
予備の真空管はペアマッチングされ2本組で木箱に収められている
鳴神を聴くためのヘッドホン「AW-KG NARU」もセットに含まれる
ヘッドホン編に続く
写真・文/ゴン川野