■連載/ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所
待望のフルサイズレトロデザイン
Nikon「Z fc」が発売されたとき、これでフルサイズも出して欲しいという声があちこちから上がった。私もオールドニッコールレンズを付けるなら、焦点距離の変わらないフルサイズの方がいいなと思った。そんな声に応えてか、Z fcの売れ行きが良かったのかはわからないが、Nikon「Z f」が遂に登場した。
銀塩一眼レフカメラ「FM2」にインスピレーションを得たデザインが採用され、ペンタプリズム上のNikonのロゴも「F2」まで使われた垂直文字のロゴを採用。インターフェイスはデジタル表示を極力排して、彫り込みで入れられた文字と数字に、アナログダイヤルと手が込んでいる。Z fcと比較すると一回り大きくなったボディは、細身のグリップの効果でホールド感が向上している。ピクチャーコントロールには、モノクロームに加えて、フラットモノクローム、ディープトーンモノクロームが加えられ、専用レバーで素早く切り替えられるようになった。
フルサイズセンサー採用で大型化したボディ重量は710gになった
モードダイヤルレスに見えるが、ISO感度ダイヤルの横に切り替えがある
右側の小さな液晶画面はレンズの絞り値を表示。絞りリングのない今時のレンズ対策である
メモリースロットはSDとmicroSDカードのダブルスロットを採用