【ヒット商品開発秘話】Webアニメ総再生回数2200万回、累計出荷数57万個を突破したタカラトミー「トミカヒーローズ ジョブレイバー 特装合体ロボ」玩具シリーズ
2023.10.23コラボ企業もプロモーションに協力
アニメの配信が玩具より先行したのは、作品の定着や認知の拡大を優先したため。玩具展開は第5話まで配信してから始まった。
価格は2640円(税込)から。これまでの一連の取り組みで販売してきた玩具シリーズより抑えた。
アニメは玩具シリーズ最大のプロモーションだが、上田氏によれば、プロモーションに関してはコラボした企業の協力も大きかった。
例えばはヤマト運輸の場合は、『クロネコヤマトミュージアム』(東京都港区)、『羽田クロノスゲート』(東京都大田区)見学コース、『関西ゲートウェイ』(大阪府茨木市)見学コースで、キャリーブレイバーを展示。公式LINEで友だちになり「ジョブレイバー」など関連するキーワードをメッセージで送るとアニメで出てきたようなセリフを返すサービスを実施した。
ヤマト運輸公式LINEに「ジョブレイバー」など関連するキーワードをメッセージで送ると、作品の雰囲気を伝えるメッセージが返ってくる
川崎重工業の場合は、BK117シリーズの設計開発に携わった技術者と高城氏が対談し、その内容を川崎重工業が運営するオウンドメディア『ANSWERS』で紹介。ヘリコプターと玩具の共通点といった意外な発見などに触れている。
「トミカでは長年、いろんな企業とお付き合いさせていただいておりますが、このような多様なプロモーションを多くの企業と1つのシリーズで取り組むことは、これまであまりありませんでした」と上田氏。ライセンスを得て商品を発売するだけにとどまらず、発売後のプロモーションにも協力してもらうところまで関わってもらうことで、ジョブレイバーを企業公式のような位置づけにすることができた。
旅客機もジョブレイバーに変形
アニメ第18話と第22話に登場するスカイブレイバーも、監修に協力したANA(全日本空輸)が玩具のプロモーションに積極的に関わっている。
玩具は2023年10月21日に発売となるが、ANAは国内線の機内で10月1日からアニメ第18話を上映するほか、ANA就航空港にあるギフトショップ『ANA FESTA』、整備工場見学ツアー「ANA Blue Hanger Tour」や訓練施設見学ツアー「ANA Blue Base Tour」のグッズショップで商品を販売する。
トミカ ジョブレイバー DXスカイブレイバー ANAジェット旅客機
アニメ第18話に登場するANAの旅客機
スカイブレイバーはANAが実際に運行している旅客機が変形したジョブレイバー 。これまでのジョブレイバーよりも大型で、3体のジョブロイド(パイロットジョブロイド1体、CAジョブロイド2体)が機体と合体して変形する。
タカラトミー
ブランドビジネス本部トミカ事業部
企画開発課 係長
高城雄太氏(左)
ブランドビジネス本部トミカ事業部
ブランドマーケティング課 課長補佐
上田陽平氏(右)