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気軽にコーヒーが飲めなくなる!?意外と知らない「2050年問題」の行方

2023.10.16

大手コーヒーメーカーとしての取り組み

世界的にコーヒーを供給する日本のコーヒーメーカーの一つであるネスレ日本株式会社の「ネスカフェ」のコーヒーは、世界中で毎秒 6,000 杯飲まれている。2050年問題へも対応策を行っており、2022年10月には「ネスカフェ プラン2030」を発表。再生農業の推進による温室効果ガス排出量の削減やコーヒー生産者の生活向上の支援を行ってきた。

また同社は2025年までに責任ある方法で調達されたコーヒー豆を「ネスカフェ」製品に100%使用することを世界規模の目標として掲げている。

2023年秋からは、世界的に拡大していた「ネスカフェ」の新コンセプト「Make your world」を日本でも掲げ、新しいブランドコミュニケーションをスタートした。

“Make your world”イメージビジュアル

新しいコミュニケーションにおいては、消費者がコーヒーを選ぶ際に、生産者や環境に配慮して作られたコーヒー豆を使った一杯を選ぶことが、「自分やその周りの世界を変える」きっかけとなることを伝えている。

ネスレ日本 飲料事業本部 マーケティングスペシャリストの中西弘明氏は、同社の取り組みについて次のように解説する。

「弊社が販売する『ネスカフェ ゴールドブレンド』、「ネスカフェ エクセラ』をはじめとした『ネスカフェ』のコーヒーには、責任ある方法で調達されたコーヒー豆を100%使用しています。責任ある方法で調達されたコーヒー豆とは、わかりやすく言い換えると“生産者や環境に配慮して作られたコーヒー豆”のことで、これは、世界中のコーヒーの生産国で行われている『ネスカフェ プラン』および『ネスカフェ プラン 2030』の取り組みにより実現しています。

皆様が一杯のコーヒーを選ぶ際の基準はさまざまだと思いますが、これまでの『おいしさ』『香り』『味わい』だけでなく、『生産者や環境に配慮して作られているか』などのサステナビリティをその軸に入れていただきたいと考えています。『ネスカフェ』を選ぶ、という小さな行動がサステナブルな未来へつながることを願っています」

また今回、新ブランドコミュニケーションに合わせてパッケージ刷新も行った。

「これまでの製品パッケージにはコーヒーの『おいしさ』『香り』『味わいといった製品特長を記載していましたが、『ネスカフェ』の新コンセプトMake your worldをもとに2023年8月から順次切り替えていく新しい製品パッケージには、ネスレの責任ある調達基準を満たしたコーヒーを使用している点、これからも高品質なコーヒーをお届けするために『ネスカフェ プラン』という活動を世界各地で行っていることを大きく記載しています。またパッケージ上では伝えきれない情報を知っていただくための、ウェブサイトへのQRコード(※2)も載せています」

※2 QR コードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。

パッケージデザインを刷新した「ネスカフェ」製品

「スーパーマーケットの店頭などで製品を選ぶ際に、ぜひパッケージの表記事項にも注目いただきたいです。目の前に置かれた淹れたての『ネスカフェ』を通して、生産国や農家の方などいろいろな人が関わって一杯のコーヒーになっていることをイメージしていただけると嬉しく思います。

また、新パッケージは、生活になじみ、キッチンやリビングなどの生活空間に置いてあるだけで部屋が明るくなると感じてもらえるよう、シンプルかつ親しみやすいデザインにこだわって開発しました。その点にも注目いただけると嬉しいです」

コーヒー2050年問題により、コーヒーを飲む我々のもとにも大きな影響が出てくるのは時間の問題と考えられる。できるだけ自分ごととしてとらえるためにも、サステナブルな視点で選び、コーヒーを楽しむ意識を培っておくのもよいかもしれない。

【取材協力】
JICA
ネスレ日本「ネスカフェプラン2030」

文/石原亜香利

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