美味しさだけでなく、ストーリーも伝わるデザインに
象印マホービンにとって、初めて尽くしだった今回のビールの開発。完成した「ハレと穂」は、商品の美味しさだけなく、背景にあるストーリーを含め、「二度美味しい商品」として楽しんでもらいたいと栗栖さんは語る。
「パッケージの表面は、アップサイクル商品であることがほとんど感じられないデザインにしています。まずは、ビールの美味しさをシンプルに堪能してもらい、裏に書かれているストーリーを読んで、理解してもらって、より美味しく感じていただけると嬉しいです」(栗栖さん)。
「ハレと穂」には「一滴への想い一粒への想い」というコンセプトが掲げられている。コンセプトを表すために、パッケージには水のしずくと、お米のイメージをしたデザインを採用。「ハレと穂」の文字は、デザイナー手書きのワクワクするポップな書体にしたという。
「乾杯のシーンを想定して、見た目からも楽しい雰囲気が伝えられ、その後にすっとストーリーが入ってくるようなデザインにしたいと思っていました。商品名も、ストーリーを想起させるものにしています。象印食堂がハレの日にお食事を提供していること、ごはんのもととなる稲穂、この2つから『ハレと穂』と名付けました」(栗栖さん)。
象印食堂で予想以上の売上を達成
こうして完成した「ハレと穂」は、2023年の6月21日から販売開始。1ヶ月の販売予想数量を1週間で達成するなど、想像以上の反響があったという。
「象印食堂のスタッフの方々も積極的におすすめしていただいているようで、大変好評です。『お客様におすすめしやすい商品』とコメントをいただけたのも嬉しかったですね。『ハレと穂』を飲む際は、ぜひビール単体だけでなく、家庭料理と味わっていただけたら嬉しいです。和食と合わせることをイメージして作りましたが、洋食にも合うというコメントもいただいております」(栗栖さん)。
プロたちと共に進めた開発で感じたやりがい
今回の「ハレと穂」の開発を振り返り、大変なことも多かったがとても楽しく、やりがいがあったと栗栖さんは振り返る。
「『ハレと穂』は、関わっていただいた社内外の皆さんの専門性が集まり、自慢の商品になりました。私自身の仕事ぶりはまだまだですが、このように今後も素敵な方々とチームになって、商品やサービス作りをしきたいですね」(栗栖さん)。