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内定=契約!?企業の都合による内定取消が招いた大きな代償

2023.10.17

裁判所のジャッジは?

裁判所
「内定の取消しは違法」
「会社はXさんに177万円払え(得られたであろう賃金)」
「慰謝料も50万円はらえ」

▼ こんな理由で内定を取り消せねー

会社が挙げたこの理由。


前の会社を辞めた理由について質問したところ、Xさんが前の会社の社長を中傷した
前の会社でのXさんの素行が悪かった


裁判所は「その事実が認められたとしても、それらはどちらも内定の際に社長が知ることが期待できた事実」と一蹴しました。

以下の理由についても。


期限切れの紹介状を持ってきた


裁判所は「内定を解約する合理性を基礎づける事実とは到底いえない」と一蹴。

内定を出すとそうカンタンには取り消せません。【内定=契約】なので法律的にチョーチョー強ぇぇからです。こちらの記事もご覧ください。

「内定取り消し」はほぼ違法、入社前の研修に参加する義務はない、就活生も覚えておきたい労働関連の法律

こんにちは。 弁護士の林 孝匡です。 宇宙イチ分かりやすい法律解説を目指しています。 就職活動をしてた方はそろそろ内定式という方が多いですよね。と同時に「もし内...

▼ 残業代はもらえず

Xさん
「残業代もらえたはずです」

Xさんがこう主張したのには理由があります。面接の際に社長から「毎日、残業が3時間くらいある」と伝えられていたからです。それを前提に生活を組み立てていたのでしょう。しかし、

裁判所
「残業代を受給できたであろうことおよびその受給額を認めるに足りる的確な証拠は見当たらない」

損害賠償として基本給はゲットできますが、残業代は無理ですね。

さいごに

内定はチョー強ぇぇです。内定取消のトラブルにあった方は、労働局に申し入れてみましょう(相談無料・解決依頼も無料)。

労働局からの呼び出しを会社が無視することもあるので、そんな時は社外の労働組合か弁護士に相談しましょう。

今回は以上です。「こんな解説してほしいな〜」があれば下記URLからポストして下さい。また次の記事でお会いしましょう!

取材・文/林 孝匡(弁護士)
【ムズイ法律を、おもしろく】がモットー。コンテンツ作成が専門の弁護士です。
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