こんにちは。
弁護士の林 孝匡です。
宇宙イチ分かりやすい法律解説を目指しています。
就職活動をしてた方はそろそろ内定式という方が多いですよね。と同時に「もし内定を取り消されたらどうしよう…」と怯えている方もいるのでは?
今回は【内定は法律的にチョー強ぇぇ】ことをお伝えします。記事のラインナップは以下のとおりです。
・会社の「内定を取り消すね」は、ほぼ違法
・内定者からの辞退は基本OK
基本は以上なんですが、さらに進んで、
・入社前の研修に参加する義務はナイ
・入社後、試用期間中に解雇されたら?
もお届けします。
会社からの内定の取消しはゲキムズ
まず、会社が内定を取り消しても裁判所で違法になるケースがほとんどです。
なぜなら、内定の取消しは解雇とほぼ同じだからです。日本の法律では解雇するのはメチャクチャ難しいのですが(労働契約法第16条)、それに匹敵するくらい内定の取消しも難しいんです。
Q. なぜ、内定の取消しと解雇はほぼ同じなんですか?
林. 内定=契約だからです。正式名称は「始期付解約留保付労働契約」と言います。かまずに言えたことがありません。【内定を取り消す=契約を一方的に破棄する】なので、そんなカンタンには認められないのです。
Q. どんな場合に内定の取消しがOKになるんですか?
林.「こいつ、こんなヤベー奴だったんだ!知らなかったわ…」って時です。裁判所はこんな時に内定取消しはOKになると言ってます → 「採用内定当時、知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって、これを理由として採用内定を取り消すことが解約権留保の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的に認められ社会通念上相当して是認することができる場合」
この裁判では、会社が内定者のことを「グルーミーだから」と取り消しました。グルーミーとは、暗いという意味だそうです。最高裁は「この内定取消しは違法」と判断しました(大日本印刷事件:最高裁 S54.7.20)詳しくはコチラ
内定者からの辞退は基本OK
会社が内定を取り消すことはゲキムズなんですが、内定者からの辞退は基本OKなんです。
民法627条第1項
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。
Q. え?会社の承諾はいらないんですか?
林. はい。「辞退します」と一方的に告げるだけでOKです。恋人と別れる時と同じです。
Q. 「内定を辞退したら違約金を支払う」という書面にサインしたのですが…
A. 安心してください、クソ紙です。そんな書面は労働基準法16条違反なので無効death。
使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。