転職活動では、ほとんどのケースで最初に書類選考が行われる。書類選考を通過できれば面接に参加でき、採用担当者と直接話ができるが、「なかなか書類選考に通過できない」という悩む人も少なくない。
書類選考で落ちることが続くと、落ち込んで後ろ向きになってしまうこともあるだろう。
そこで、ビズヒッツが運営するビジネス上の問題解決を考えるメディアBiz Hitsは、転職活動をしたことがある男女499人に「転職活動で書類選考に通らないときの対処法」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめた。
転職活動時、書類選考に通らなかった理由1位は「スキル不足」
転職活動をしたことがある499名に「書類選考に通らなかった経験があるか」を聞いたところ、「ある」と答えた人が71.7%で多数派であった。書類選考通過率は30~50%程度と言われる。書類選考で落選してしまうのは、よくあることだといえそうだ。
書類選考に通らなかった358人に「書類選考に通らなかった理由は何だと思うか」を聞いたところ、圧倒的1位は「スキル不足だった(136人)」。2位「応募書類の書き方が悪かった(69人)」、3位「経験不足だった(68人)」と続く。
スキルや経験が少なかったという人が多くなっている。スキルや経験が不足していることは承知のうえで「憧れの会社」「希望の職種」に応募し、書類選考で落ちた人も多いのかもしれない。
また「転職回数が多い」「短期離職の経験がある」など、職歴を問題視されたのではと感じている人もいた。
1位 スキル不足だった
・スキルが足りず、戦力にならないと評価されたからだと思います(25歳 女性)
・人事部門の募集に絞り込んでいたため、労務・組合関係や人事制度策定の知識がなく、採用のスキルだけでは採用が見送りになったと思われます(28歳 男性)
・書類に書けるようなスキルがなかったため(30歳 男性)
業務に求められるスキルが足りず、書類選考で落ちてしまったのではないかと感じた人が多数いた。中途採用では即戦力が求められることも多いため、企業の求めるスキルや能力をもっているかどうかは重要だ。
2位 応募書類の書き方が悪かった
・職務経歴書に具体的な数字を記入できず、情報不足だった(28歳 女性)
・志望動機・自己PRの書き方が悪かった。要点がまとまっておらず、誰に何を伝えたいのか意識できていなかった(34歳 男性)
・職務経歴書の書き方がわからず、「ただ今まで経験してきた職業を並べただけ」の見づらいものになっていた(47歳 女性)
自己流で履歴書・職務経歴書を作成してしまったため、採用担当者にとってわかりにくいものになってしまったという人が多数。
また「企業研究や自己分析がおろそかで、志望動機や自己PRが弱かった」という意見も目立つ。応募書類では、書く内容はもちろん、誤字脱字やレイアウトにも気を配る必要がある。
3位 経験不足だった
・職業訓練で資格を取得したものの、実務経験がなく未経験からの応募だったため(28歳 女性)
・資格はもっていたのですが、現場での勤務経験が一度もなかったために通らなかったのだと思います(35歳 女性)
・未経験の職種は書類選考で落とされやすいと思いました(43歳 男性)
未経験の業種や職種に応募し、「経験不足や未経験で落とされたのでは」と考える人も多い。転職サイトなどを見ていると、「未経験OK」「資格があれば実務経験なしでもOK」という求人はたくさんある。
しかし未経験者OKの求人でも、経験者と未経験者が応募してきたら、経験者の方が有利になるだろう。
4位 年齢の問題
・年齢が35歳を超えた途端に、通過率が悪くなった(37歳 男性)
・年齢ではじかれたと確信しています。50歳を超えていたため、応募しても面接まで行けませんでした(54歳 男性)
・「年齢不問」とはあるけど、多分年齢かなと思う(63歳 女性)
雇用形態に関わらず、「長期勤続によるキャリア形成を図る」などの理由がない限り、年齢によって不採用とすることは禁じられている。
スキルやキャリアがあれば、年齢を重ねていても転職を成功させる人はいる。しかし実際には「年齢が原因で書類選考に落ちたのでは」と感じている人が多くいた。